ステラは2014年に登場した仮想通貨で個人間の決済や送金を行いやすくするために作られました。仮想通貨業界では有名なかつて存在した取引所「マウントゴックス」の創設者であるジェド・マケーレブ氏が開発しました。発行体と運営は「Stellar Development Foundation」という非営利団体です。

発行上限は、仮想通貨の中では珍しく年々増加する仕組みとなっています。リリース直後は1000億XRMが発行上限と決まっていますが、それ以降も1年ごとに1%ずつ増える仕組みです。
※2019年11月5日に総供給量約50%をトークンバーンすると発表。550億トークンを市場供給量から消滅

ステラが決済手段として浸透するためには価格の安定性が必要です。安定性を図るために発行数を増やし続けて、価値の変動が激しくならないようにセーブしています。

ステラは2019年11月時点で時価総額10位であり、過去数年間においても上位に入る主要アルトコインのひとつです。
送金手数料がわずか、0.00001XLM (0.0001円ほど)とXRPよりも安いことも特徴です。

ステラ(XML)の概要

取引単位 0.000001XLM 送金時間 2~5秒

時価総額

約1300億円

発行上限

500億XLM

承認方式

Stellar Consensus Protocol

上場時期

2014年8月6日

中央機関

Stellar Development Foundation

開発者

ジェド・マケーレブ

 

 

 

 

 

 

 

 

参考:ステラ(XML)リアルタイムレート&チャート

2.ステラの歴史

ステラはもともと、リップルのフォークコインとして誕生しました。ステラが誕生してからは以下のように過程で現在まで成長してきました。

2014年7月:ステラの運用が開始。
2015年11月:アップグレードに伴って、単位がXLMに変更
2016年6月:デロイトと提携を発表。クロスボーダーペイメントアプリの開発を開始
2017年10月:IBMがステラの技術を活用した国際送金決済サービスの開発を発表。
2018年1月:ステラのブロックチェーンでICO「Mobius」が行われる
2018年7月:P2PのDEXである「StellarX」を発表
2018年11月:約140億円相当のエアドロップを実施
2019年9月:最大130億円相当のエアドロップを実施
2019年11月:コインチェックへの上場を発表
 同年同月:総供給量約50%をトークンバーン。550億トークンを市場供給量から消滅

提携企業以外にもネットワークサポート企業として2社がStellar Networkを活用したサービス提供を行なっています。

・TEMPO
・PARKWAY

多くの企業から注目されていることから、今後の将来性は高いと言えます。個人間での仮想通貨の送金や決済がより主流になれば、ステラの必要性も高くなるでしょう。

ステラを購入できる主な取引所は以下の4つです。

・Binance
・Bittrex
・Poloniex
・coincheck(11月12日開始予定)

ただし、時価総額も上位であるため、多くの取引所で取引が可能です。コインマーケットキャップを見ると、110以上の取引所で取り扱われています。

2019年11月、日本の取引所では初めてとなるステラの取り扱いがコインチェックで開始されました。期待されているゆえの取り扱い開始ですので、今後のステラの価格に注目している人は多いでしょう。

しかし、ステラはあくまで非営利な団体が運営しており利益を目的にしているわけではないです。個人間の送金や決済手段として定着することが目的なので、大きくステラの価格が跳ね上がることは少ないでしょう。

2019年はステラにとって様々な動きがあった1年になりました。2020年もさらなる動きが期待されています。

3.他にはないステラの独自性

ステラは非常にユニークな仮想通貨であり、決済や送金を個人間で簡単に行うことができるようにするために他の仮想通貨にはない仕組みが多数あります。

ステラ独自とも言えるユニークな仕組みは主に以下のようなものです。

Stellar Consensus Protocol(SCP)

ステラのコンセンサスプロトコルはStellar Consensus Protocol(SCP)というものです。

ステラはもともとリップルのソースコードをベースに開発されました。しかし、リップルのコンセンサスプロトコルに不備を見つけたため、SCPが実装されました。

SCPの大きな特徴として「バリデータ」と呼ばれる仕組みが搭載されています。取引の承認者を、他の参加者による投票で決定します。

一般的な仮想通貨の取引承認は不特定多数のユーザーで行われますが、全ての意思決定が揃うまでに時間がかかってしまい、取引成立までに時間を要してしまうのがデメリットです。

実はリップルにもバリデータの概念は存在していましたが、リップルの仕組み上、ブロックチェーンに取引記録を書き込む際には80%以上の人の承認が必要です。80%以下の承認ではコインがフォークする可能性があります。

ステラのコンセンサスプロトコルは、80%以下の承認でもブロックに書き込むことができるので、コインがフォークするリスクを避けることができるのです。

FLP不可能証明

FLP不可能証明とは、FLPと呼ばれる論文を元に、合意形成をする際には「フォールトレラント性」、「安全性」、「生存性」のうち最大2つしか満たせないという証明です。

これから、それぞれ3つの要素を説明いたします。

「フォールトレラント性」とは、ネットワーク上に虚偽の情報を送ったとしてもシステムが存続することが可能であることを指します。

簡単に言えば、ステラネットワーク上で悪意のあるユーザーがいたとしても合意は成立するのかという問題です。

他の仮想通貨で使用されているコンセンサスプロトコルは、3つのうち多くが「フォールトレラント性」を選択しています。

「安全性」とは、その名前の通りに悪いことが起きないことを保証するということ。仮想通貨の世界で悪いことは取引記録が成立しない、つまり合意できないことを指しています。

取引記録が合意できない場合には、不本意な形でフォークが行われます。トランザクションの作成も止まってしまう可能性があり、ユーザーにとって不都合なことが多いといえます。

「生存性」は正常に稼働し続けることを指し示します。元帳が継続的に稼働されることが良いことのように聞こえますが、問題があるにもかかわらず生存性が優先されると困るのです。

基本的に安全性を取るか、生存性を取るかという話になります。コンセンサスアルゴリズムの中でも有名なプルーフ・オブ・ワーク(POW)は生存性を優先します。

バリデータが別のチェーンを分岐させてマイニングを行うことも可能です。これにより二重支払いが起こる可能性もあります。

一方で、FBAのステラコンセンサスプロトコルは「安全性」を優先しています。これによって、フォークが発生したとしてもネットワークの機能自体が停止。安全性を保つことができます。

ネイティブトークンXLM

ステラネットワーク上では、もともとステラSTRと呼ばれるネイティブコインが存在しました。

しかし、2015年のアップグレードの際にSTRはネットワークとコインの名称に使われており、混同することからXLMという名称に変更になりました。

XLMはインフレメカニズムを採用しており、年に1%の割合で発行される仕組みです。
ネットワーク上で取引される場合、基本料金が徴収されてインフレプールに追加される仕組みもあります。

仮に攻撃的なユーザーがいて、不正なトランザクションを大量に送ってネットワークをパンクさせる攻撃をしてきた際に、これを防ぐためにあります。

また、インフレプールに溜まっている資金はXLMを所持しているユーザーによって、投稿されたネットワーク改善のアイデアに基づいて分配されます.

まとめ

ステラについて、大まかな概要からシステム上の技術面まで解説しました。今後、仮想通貨での個人間の決済や送金が主流になれば、必然的に名前を耳にすることになる仮想通貨です。

仮想通貨の価格変動の激しさは実用性の向上を妨げるものです。しかし、ステラのような実用性に向けて仕組みを整えている仮想通貨もあります。今回の紹介したステラの仕組みで、仮想通貨の実用性についての理解が深まれば幸いです。