ビットコインの仕組み

ビットコインの仕組み

目次

ビットコインはユニークな特徴を持っている資産

ビットコインはユニークな特徴を持っている資産
ビットコイン→日本円・法定通貨・仮想通貨

ビットコインは投資対象として見られがちですが、優秀な決済・送金機能を持っています。そのため仮想”通貨”とも呼ばれており、電子マネーと比較されることが多いようです。電子マネーは1度交換すると日本円に戻すことができませんが、ビットコインは日本円にすることも、他の法定通貨や仮想通貨に変更することも可能です。

ビットコインで採用されているブロックチェーンという技術は、この記録簿として優れた特徴があります。

その内容を挙げると、以下のようなものがあります。

  • 記録が特定の管理者ではなく、ネットワーク参加者全員によって承認運営されている(中央管理者がいない)
  • ブロックチェーンの記録を書き換えることは、現存するあらゆる記録簿より難しいと言われている
  • 電子データを記録するサーバーが世界中に分散されているので、安全性が高い

ビットコインは、中央管理者が不在で運用されています。私たちが普段使用している法定通貨の日本円は、中央銀行である日本銀行が紙幣(銀行券)の発行を行なっています。ちなみに、貨幣は造幣局が製造しています。中央銀行が発行し、流通量を管理することにより、人々からの信頼が得られています。

一方でビットコインには中央管理者がいないため、プログラムが通貨システムの運用を制御。新規発行もプログラムが行なっています。また、ビットコインの発行量は2100万枚とあらかじめ決められています。上限なしに発行し続けてしまうと希少性がなくなり、その価値はどんどんと下落してしまいます。これは、国家が紙幣を刷り続けるとハイパーインフレになってしまうことと似ています。

価値の下落を防ぐために、発行量を4年に一度減らしており、価値を維持しています。この4年に1回の発行量を減らすタイミングのことを半減期と呼んでいます。

ビットコインの管理台帳は、ブロックチェーン技術で作られています

現代ではお金の出し入れを記録する管理台帳は、主に複式簿記を採用しており、借方(財産が増加したことを示す記載)と貸方(財産が減少したことを示す記載)を記録します。

ビットコインのブロックチェーンでは、出し入れの一連を「AからBへ1BTC送金」と記録します。そして、10分間に送られてきた送金によるビットコインの増加と減少の記録をまとめて、ブロックチェーンに書き込みます。この10分間に記録できる取引データの限界量はだいたい4000件です。そのため、世界中でビットコインの取引が行われ、10分間で4000件を越えると、決済が遅れていきます。

2017年末には、一時的に10万件を越える取引履歴がたまってしまいました。これはスケーリング問題と言って、ビットコインの処理能力不足として、広く知られています。こういった問題を解決するために、今もビットコインの開発は進められています。

仮想通貨の取引を正しく成立させるマイニング

仮想通貨取引を正しく成立させるマイニング
ビットコインの送金記録をブロックチェーンに記録する作業=マイニング

ビットコインの送金記録をブロックチェーンに記録する作業をマイニングと言います。

銀行でいえば、口座の送金を決済して帳簿に記録する作業になります。銀行システムでは、担当者と銀行印があれば、帳簿に記録できます。しかし、マイニングの場合には記録が正しいと証明するために、暗号を解く必要があります。難しい計算を早く解ける人が正しいという考え方で、記録の仕組みが作られているのです。

そのため、ブロックチェーンにアクセスできるコンピューターを持っている人なら、誰でもマイニングに参加できます。ちなみにこのマイニング参加者をマイナーといいます。この誰でもマイナーになれるという点も、銀行システムとは異なる部分です。

マイニングのルールを簡単に説明すると、取引を記録するために必要な暗号を最初に解いた人が、正しい記録を持っていると仮定します。そして、他のマイニング参加者が、後追いで計算して同じ答えになることを確認します。過半数のマイナーが正解と判断すると、最初に解いたマイナーが取引データを帳簿(ブロック)に記録することができるのです。取引データが詰まったブロックをチェーン(鎖)状に繋ぐので「ブロックチェーン」と呼びます。

マイニングを一番最初に行なったマイナーには報酬としてビットコインが与えられます。ビットコインのブロックチェーンは、約10分で1ブロック増えていき、21万ブロックごと、約4年に一度に半減期を迎えます。

半減期を迎えると、文字通り付与されるビットコインの量が半分に減ります。2019年の時点は12.5BTCですが、2020年に訪れる半減期で半分の6.25BTCになります。そして上限数である2100万BTCまで発行されると、これ以上ビットコインは増えなくなるので、マイニング報酬はなくなってしまいます。今までのペースで進んでいくと、残り120年ほどでビットコインのマイニング報酬はなくなることとなります。

マイニング報酬が無くなった場合

ビットコインの発行が終えると、送金時にユーザーが支払う手数料がマイナーの収益となります。今までは、マイニングで得られるビットコインと手数料がマイナーの収益でしたが、手数料のみとなってしまうのです。

こうなった場合、手数料かビットコインの価格が上昇することによって、維持されるという考え方が一般的です。

この仕組みに関しては、開発者の間でも議論の最中ですが、最終的に送金手数料を取るかたちでマイニングは維持されるといわれています。

参考:マイニング企業JWマイニングの記事一覧

ブロックチェーンが書き換え不可能と言われるのは、ハッシュ関数のおかげ

ブロックチェーンへの記録には、マイニングによってハッシュ関数という暗号を解く必要があります。ハッシュ関数の特徴は、ハッシュ関数の答えから、元のデータを逆算できないということです。

ここがブロックチェーンの重要な特徴ですが、ブロックの中には取引履歴に加え、前のブロックのハッシュ関数の答えが格納されます。このため、ブロックの一つだけのハッシュ関数を解いて、取引記録を書き換えることは不可能なのです。これがブロックチェーンの最大の強みです。

極端な話ですが、銀行台帳は人の手で簡単に書き換えることができてしまいます。しかし、世界中に記録されているブロックチェーンを改ざんするには、マイニング時の情報を51%以上保持していなければ不可能です。これは51%攻撃とも呼ばれており、マイニングで50%以上をマイニングの計算を行なっている人は最も計算処理を行なったとして、報酬が与えられます。

一方でこのマイナーがマイニングの処理の決定権を握っているので、不正な取引があったとしても、その取引を承認することができます。

こういった問題もブロックチェーンにはありますが、基本的に51%攻撃にさえ気をつければブロックチェーンは安全な取引が可能です。

ハッシュ関数を絡めた書き換えの実現不可能性が、ブロックチェーンの最大の魅力であり、あらゆる資産台帳に応用できる可能性を示す仕組みなのです。 

ビットコインの安全性

ビットコインの安全性→秘密鍵・公開鍵・電子署名

ビットコインの安全性の話をする時、秘密鍵・公開鍵という概念が出てきます。暗号学に詳しくないと、難しくなりますが、ここではシンプルに解説していきます。

ビットコインの情報を記録した鍵と呼ばれる文字列には、秘密鍵と公開鍵があります。この2つによって、ビットコインの送金・入金を行うことが可能となります。

秘密鍵

人に教えてはいけない鍵です。具体的には、英数字・記号で作られた64桁の文字列です。

秘密鍵は、誰かに仮想通貨を送金する際に必要な鍵で、簡単に言えばお財布を開けるための番号です。今の銀行口座で言うと「暗証番号」に当たるものです。暗証番号なら、自分以外の誰にも教えることはありません。

秘密鍵は仮想通貨取引を始めた時点で作られるランダムな文字列です。複雑な文字列で作られているので、推測することは困難となります。

なお2014年のマウントゴックス、2018年のNEM流出事件、その他の仮想通貨流出は、すべてこの秘密鍵を盗まれたことが原因で起こりました。

公開鍵

公開鍵は取引の検証を行うために必要となります。ビットコインでは、例えばAさんからBさんに1BTCを送った際に、この取引を誰でもブロックチェーン上で確認できるようにしなければいけません。その時に、公開鍵が必要となるのです。

秘密鍵は他人へ教えてはいけないものでしたが、公開鍵は他人に教えても問題ありません。公開鍵は秘密鍵から生成される文字列ですが、公開鍵から秘密鍵は推測できません。ビットコインアドレスと勘違いされることがありますが、同じものではありません。

ビットコインアドレスは口座番号のようなもので、送られた金額はブロックチェーン上で分かりますが、誰から誰に送られたものなのかはわかりません。 

電子署名

電子署名とは、仮想通貨を送る側の人物がビットコインを所持しているかどうか、正しい所有者なのかどうかを証明する行為です。この証明がなければAさんの仮想通貨をBさんが勝手に送金することができてしまいます。

私たちの日常でも似たようなシーンがあります。たとえば、クレジットカードを使用したときに署名(サイン)を行います。仮想通貨では送金データをつくり、秘密鍵をかけて暗号化します。これによって他の人には公開されませんし、偽造されることも不可能となるのです。

ビットコインを送る時は、公開鍵に秘密鍵を使ってアクセスし、送金に署名します。

具体的には、自分のウォレットからビットコインを送る時に、パスワードを打ち込むということです。このときパスワードが合っていないと送金を受け付けてくれません。銀行のATMでも暗証番号がないとお金を振り込めないのと同じことです。結局、ビットコインのユーザーレベルの安全性は、銀行口座とほぼ同じと考えてよいでしょう。

ブロックチェーンシステム自体は、正常に機能していたのですのですが、これらのような事件が起きてしまいました。結局、資産の安全性は扱う人次第といえるのかもしれません。

ビットコインだからこその送金や決済のメリット

ビットコインは送金を行う際にも便利です。元々、ビットコインは海外送金を行いやすくするために開発されたという背景があります。ビットコインは国の機関に依存した存在ではないので、国境を超えた送金にも対応できます。海外送金に銀行が仲介することもないので、手数料も安く抑えることができます。

また、個人間の決済もスムーズに行うことができて、QRコードを読み取るだけで簡単に決済ができます。決済にかかるスピードも早いので、送金作業に手間もかかりません。日常生活の中でもスマートフォンを介してビットコインを管理していれば、スマートフォンだけで決済を行うことができます。

まとめ

ビットコインの仕組みについて、管理台帳や銀行口座との比較をしながら、主に安全性について解説しました。

通貨として期待されるビットコインですが、その仕組みは優れた台帳としての特性があることが分かります。

この仕組みが、いつでも、どこでも、直ぐに送金できるという便利な機能を支えており、ビットコインが多くの人に受け入れられたと言えます。

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