仮想通貨の認知度は2017年のバブル相場以来、爆発的に上昇しました。

本記事執筆時点 (2019年11月14日時点)でも、多くの方が仮想通貨に注目していることと思います。

ヤフーグループの仮想通貨交換業者TAOTAOの設立にフェイスブックのリブラ(Libra)など、一般企業もブロックチェーン技術を導入したり、仮想通貨の業界に参入してきています。

しかしみなさんのなかには、「仮想通貨に興味があるけれど、どうすれば良いのか分からない」、「仮想通貨へ投資したいけれど危ないんでしょ?」、「ビットコインは100万円と高いし、そんなに資金は無い」といった方もいるのではないでしょうか。

しかし大丈夫です。ビットコインは記事執筆時点では約100万円ですが、実は1万円といった少額から購入することも可能なのです。取引所によっては100円程度からの購入も可能となっています。さらにレバレッジをかければ、資金が1万円でも4万円分の取引もできるのです。

今回は、取引所ごとに主要仮想通貨の最小単位や購入金額の違いを詳しく説明します。

1. 仮想通貨には取引単位がある

仮想通貨といえばほとんどの方はビットコインと答えるでしょう。

そんなビットコインはBTCという表記であり、0.001BTCなどと取引単位があります。他の仮想通貨もそれぞれ取引単位があり、これは株式でいうところの100単元などと同じものだと考えてください。

そして先述したように取引所によって最小取引単位というものが異なります。平たくいえば、買える最小のコインの個数です。(便宜上個数と呼ぶこととする)

その取引所ごとの最小通貨単位の差異の表が以下です。

◇仮想通貨取引所ごとの現物取引の最小単位

交換業者 BTC XRP ETH LTC BCH
最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大
Liquid by QUOINE 0.001BTC 無し 1XRP 無し 0.01ETH 無し 0.01BCH  
bitbank 0.0001BTC 100BTC 0.0001XRP 100,000XRP 0.0001ETH 1000ETH 0.0001LTC 1000LTC 0.0001BCH 1000BCH
GMOコイン 0.0001BTC 25BTC 1XRP 300,000XRP 0.01ETH 300ETH 0.1LTC 500LTC 0.01BCH 300BCH
DMM Bitcoin 0.001BTC 3BTC 10XRP 50000XRP 0.01ETH 70ETH
ディーカレット 0.0001BTC 5BTC 1XRP 30,000XRP 0.0001ETH 100ETH 0.001LTC 50LTC 0.0001BCH 30BCH
TAOTAO 0.001BTC 2BTC 0.01ETH 40ETH
SBIVCトレード 0.0001BTC 5BTC 10XRP 70,000XRP 150ETH
BITPoint 0.0001BTC 30BTC 0.01XRP 30000XRP 0.0001ETH 100ETH 0.01LTC 100LTC 0.0001BCH 20BCH
コインチェック 0.005BTC 市況による 約17.24XRP 市況による 約0.025ETH 市況による 約0.08LTC 市況による 約0.017BCH 市況による

※コインチェックは全コイン一律約500円相当分以上から購入可能と定めています。そのためこの数字は2019年11月14日時点でのレートで換算したものとなっております。BTC建ての場合は0.001BTCから購入可能です。
ブラウザ版であれば、この最小注文数量”未満”でも注文することが可能です。

上図をご覧になられれば分かるように、ビットコイン (BTC) の場合、bitbankやGMOコインなどで最小で0.0001BTCから購入することができます。2019年11月14日時点の価格で換算すると、約95円です。(みんなの仮想通貨 リアルタイムレート参照)

これで、日本円にしていくらになるか換算した表が以下となります。

前提条件となる仮想通貨の価格は以下

BTC:100万円
XRP:30円
ETH:20000円
LTC:6000円
BCH:30000円

◇仮想通貨取引所ごとの現物取引の最小購入金額

交換業者 BTC XRP ETH LTC BCH
最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大
Liquid by QUOINE 1万円 無し 30円 無し 200円 無し 300円  
bitbank 1000円 1億円 0.03円 300万円 2円 2000万円 6円 600万円 3円 300万円
GMOコイン 100円 2500万円 30円 300万円 200円 600万円 600円 300万円 300円 180万円
DMM Bitcoin 1000円 300万円 300円 150万円 200円 140万円
ディーカレット 1000円 500万円 30円 150万円 2円 200万円 6円 30万円 3円 90万円
TAOTAO 1000円 200万円 200円 80万円
SBIVCトレード 1000円 500万円 300円 210万円 300万円
BITPoint 1000円 3000万円 0.3円 90万円 2円 200万円 60円 60万円 3円 60万円
コインチェック ※ 500円 市況による 500円 市況による 500円 市況による 500円 市況による 500円 市況による

※コインチェックは全仮想通貨を一律約500円相当分以上から購入可能と定めています。

1-2. 投資するにあたっていくらくらい準備しておけば良いかのおおよその目安

以上のデータと独自アンケートを元に、次は投資初心者が準備しておくと良いおおよその金額に関して解説します。

上に挙げたデータから、価格が100万円ほどあるビットコインでさえ約95円から購入できることが分かりました。では投資金額をどうすれば良いかについてお話ししていきます。

まずは、投資をする際は基本的に「余裕資金で行う」ということを再確認しましょう。

余裕資金は、以下の式で求めるのが一般的です。

【余裕資金】=【今現在の貯蓄額(不動産や株etc...含む。)】−【生活防衛資金】

生活防衛資金とは、何らかの理由で突然収入を失ってしまった時に必要となる生活資金のことです。

独身者の場合は半年〜1年分の生活費をそれとするのが一般的です。

とはいえ、あくまでこれは一つの目安。そこでもう一つ、我々「みんなの仮想通貨」の独自アンケートのデータをもとに、より”投資家目線の一般的な投資額”をお教えします。

まずはこちらのデータをご覧ください。

 <「みんなの仮想通貨 投資家アンケート結果」より引用>

若い世代よりも30~40代の方が多いようです。日中働いている年齢層だけで80%近く占められています。そして、各投資家の運用資産の分布をグラフ化したものが以下です。

これをもとに考えると一番層が厚かったのが100~300万円ですが、初心者の方々は次に比率の大きい10~50万円、もしくはお小遣い制のご家庭の場合は1万円ほどを投資にまわされるのが良いと思います。先ほどのデータで確認したように回答者のうち30~50代が約80%を占めていますので、より現実的な数値に近いのではないかと思います。

2. レバレッジ取引をする場合の最小注文数量と必要最低金額

取引所によりますが、仮想通貨でもレバレッジをかけて取引することが可能です。

みんなの仮想通貨の手数料比較表では「販売所形式(スプレッドがある)」と「取引所形式(板がある)」の2つで区分しており、「2 way price/FX」が販売所形式、「信用/レバレッジ取引」が取引所形式を表しています。この表から逆算的にどの取引所がどの形式でレバレッジ取引を受け付けているのかが一目瞭然ですが、GMOコインのように両方受け付けている所もあります。

そして以下の表は先のみんなの仮想通貨の手数料比較表から、レバレッジ取引を受け付けている取引所を抽出して、それぞれの必要証拠金、最小注文量とレバレッジの倍率、そしてレバレッジ手数料をまとめたものです。

◇レバレッジ取引の 最小注文量と手数料

  GMOコイン DMM Bitcoin Liquid DeCurret bitFlyer
必要証拠金 (4倍の場合) 建玉の25%相当の日本円 建玉の25%相当の日本円 (4倍の場合) 建玉の25%相当の日本円 (4倍の場合) 建玉の25%相当の日本円 (4倍の場合) 建玉の25%相当の日本円
レバレッジ 等倍~4倍 4倍固定 等倍~4倍 等倍~4倍 等倍~4倍
レバレッジ手数料 評価額 - 建玉数 × 0.04%(/日) 評価額 - 建玉数 × 0.04%(/日) 評価額 - 建玉数 × 0.1%(/日) 評価額 - 建玉数 × 0.04%(/日) 評価額 - 建玉数 × 0.04%(/日)
BTC/JPY 0.01BTC/回 0.01BTC/回 0.001BTC/回 0.001BTC/回 0.01BTC/回
ETH/JPY 0.1ETH/回 0.1ETH/回 0.01ETH/回 0.1ETH/回 -
XRP/JPY 10XRP/回 100XRP/回 - 100XRP/回 -
BCH/JPY 0.1BCH/回 0.1BCH/回 - 0.1BCH/回 -
ETC/JPY - 1ETC/回 - - -
LTC/JPY 1LTC/回 1LTC/回 - 0.1LTC/回 -
XEM/JPY - 100XEM/回 - - -

注: 必要証拠金に関してですが、“4倍の場合”とあるのは4倍の場合は1/4、すなわち25%分ですが等倍(1倍)の場合は100%と変化するため記載しました。

最小注文量が一番小さい取引所は、

  • ≫ BTC: DeCurret(ディーカレット)、Liquid by QUOINE
  • ≫ ETH: Liquid by QUOINE
  • ≫ XRP: GMOコイン
  • ≫ BCH: GMOコイン、DMM Bitcoin、DeCurret
  • ≫ ETC: DMM Bitcoin
  • ≫ LTC: DeCurret
  • ≫ XEM: DMM Bitcoin

となっています。

レバレッジ取引は株やFXで既にレバレッジ取引をされた経験のある方以外にはオススメできません。なぜなら、初心者の方は「損切り」という投資に置いて一番大切な決断の瞬間に弱い側面があるからです。

レバレッジをかけていない場合でも損切りでもたついてしまう方は少なくありません。それなのにレバレッジ取引をしてしまったら、損切りのタイミングで出遅れるなどして余計に損失拡大してしまう恐れがあります。

そのため、レバレッジ取引を行うのはある程度投資経験を積んでからの方が良いのでしょう。

とはいえ、知っておいて損することはありませんので、レバレッジ取引を行うにはいくらほど用意しておけばいいのかを上の表と執筆時点のレートを使って今から概算しようと思います。

1通貨単位あたりのレートが一番高いビットコイン(BTC)と一番安いネム(XEM)、そして日本人から人気のあるリップル(XRP)の3つのコインを挙げて見ていきます。

レバレッジをかけて取引する額は仮に損をしたとしても破産しないで済むように、ご自身のリスク許容度などと相談しながら算出してください。

ビットコイン(BTC)の場合

ビットコインは最小注文量がLiquidにて0.001BTCとなっており、これは通常の取引での最小注文量の10倍になっています。執筆時点のレートで換算すると約1000円です。

これは「n倍した時の最小注文量が1000円分」という意味ではなく、「レバレッジを何倍掛けようとも最低でも1000円は必要証拠金として必要」という意味ですので、1000円以上は準備する必要があります。そしてこれはどのコインにも共通です。

ネム(XEM)の場合

ネムはDMM Bitcoinでしか取り扱いがなく、かつレバレッジは4倍固定となっています。

最小注文量は100XEMで、執筆時点でのレートで換算すると約400円です。つまり最低でも400円は証拠金として必要になるということです。

リップル(XRP)の場合

リップルはGMOコインで10XRPから買うことができ、これがレバレッジ取引における最小注文数量となっています。

執筆時点のレートで換算すると約290円です。よって最低でも290円の証拠金が必要になります。

まとめ

仮想通貨への投資はいくらから始めるのが良いのか。

これは株式投資でもFXでも、初心者が抱く共通の疑問です。どの金融商品を取引するのかで大きく変わりますし、仮想通貨に至ってはビットコインが100万円ほどあることからなかなか手を出せない方も多かったことでしょう。

しかしこの記事を通して、通常の取引では約100円、レバレッジ取引でも約1000円あれば売買できることが分かったと思います。

取引するのに必要な最低金額が分かれば次はどの取引所で口座開設をするかですね。

開設にあたっては下記リンクを参考にしていただけますので、是非ご一読ください。