投資未経験者はどのように仮想通貨(暗号資産)の取引を始めれば良いのか? みんかぶ編集室 2023.07.19 暗号資産(仮想通貨)入門 仮想通貨への投資をこれから始めようと考えている人の中には、投資について全く経験がないという方が多いでしょう。 筆者も仮想通貨から投資をスタートしたのですが、教わる人がいなかったたことでたくさんの失敗をしました。まだ学生であったため、大きなお金を持っていなかったため損失も少なくて済みましたが、その時に持っていた全財産を失ってしまったこともありました。 同じような失敗は投資初心者すべての人に起こりかねないため、この記事でリスクと、どのように取引していけばよいのか、という点について学んでいって頂ければと思います。 目次苦い投資家デビュー最初に大きな金額を投入しない感情と人間心理に振り回されないしっかりと勉強をする 苦い投資家デビュー まず筆者が投資を始めて失敗したことからお話ししましょう。 仮想通貨の口座開設を行ってすぐに、アルトコインの中でも有名だったリップル(XRP)に投資をしました。仮想通貨が盛り上がっていた時期からは少し遅く始めてしまったためか、価格はズルズルと下がってしまい最終的に大きな損を出してしまいました。 早めに損切りをすれば良かったのですが、有名なトレーダーの方の多くが「リップルは長期的に上昇する」と言っていたのを信じて、下がれば下がるたびに買い増しをしていました。心理的にムキになって、自分の失敗を認めたくないという部分もあったのだと思います。 その結果、投入した資金は3分の1程度になってしまいました。しかし、その失敗を糧とし絶対に取り返してやる!とやる気を出して猛勉強を開始。悲惨なデビュー戦でしたが、大損をキッカケに筆者の投資人生は大きく変わりました。 ここから学べることとして、主に以下の3つがあると思います。 最初に大きな金額を投入しない 感情と人間心理に振り回されない 最初に投資商品に関してしっかり勉強する 順番に説明します。 最初に大きな金額を投入しない これに関しては間違いないと言えます。さまざまな投資家の方々とお話しさせていただいても、最初から勝ち続けているという人に出会ったことはありません。皆さんが、一度は資産を大きく減らすという経験をして、そこから学んで今に至っているようです。そのため投資を始めた頃は、勉強代として払える程度のお金で実践を積みながら始めることが大切だと考えています。 最初はデモトレードでも良いでしょう。しかし、投資未経験の人がデモトレードを行うとゲーム感覚になってしまうことが大半です。これは筆者なりの考え方ですが、デモトレードは資金管理を学ぶという意味ではほぼ無意味です。そのため、操作方法や価格の値動きなどを理解するために使う程度で十分だと思います。 投資は心理的な要素が多くを占めているため、自分のお金が無くならないのならば感じ方も違いますし、きちんとした勉強もおろそかになり、良い成長もできないと思います。 そのため、少額でも良いのでご自身のお金で実践していくことが良いと思います。 感情と人間心理に振り回されない 投資は自身の心理との戦いになります。損失が出てしまった場合、それを受け入れられるかどうか、利益が出た場合に調子に乗らずに淡々と取引ができるか、など自分を俯瞰(ふかん)して感情をコントロールできるかどうかが重要となります。 私がリップルを購入した後に価格が下がってしまいましたが、損失を取り戻そうとして買い増しを続けました。このことを心理学では「サンクコスト効果」と呼ばれており、人間は損をした場合、それを取り戻そうという行動を取ってしまうようです。 サンクコストとは「すでに支払ってしまい、取り返すことのできない金銭的、時間的、労力的なコスト」のこと。 すでに支払ったコストを取り戻そうとする心理効果により、合理的な意思決定ができなくなります。 カジノなどでは、負けが込んでくるとどんどん熱くなってしまう人が多いようです。またゲームセンターにあるUFOキャッチャーなどでも、最初は使う金額を500円だけにしておこうと思っていたにもかかわらず、気づけば3000円も投入していたという人も多いのではないでしょうか。 逆に、利益が出た時には直ぐに確定させてしまいます。そのため、損失が出た場合はズルズルと引っ張ってしまい、利益は直ぐに確定させる行動を取ってしまうことにより、勝率が50%でもお金が減ってしまうということになります。 こういった人間心理を理解してコントロールできなければ、安定した利益を出し続けることは難しいでしょう。 投資には自身の失敗を素直に認めることと、我慢が必要なのです。 しっかりと勉強をする 当たり前のことですが、投資とは何か、仮想通貨とはどういうニュースで動くのかなど、勉強をすることは必須です。筆者は完全に勉強不足でした。 投資家のなかで利益を出している割合が20%もいないと言われています。投資の土俵は皆同じで、大手金融機関だったり、クオンツと呼ばれるAIや高速売買アルゴリズムを駆使した自動売買などと同じ市場で戦っているわけです。これは、プロボクシング選手の中に放り込まれて「勝て!」と言われているようなものです。 そんな中で生き残っていくには、間違いなく勉強が必要だということは分かるでしょう。そのため、筆者は勉強を決意したあとは1日10時間くらい投資の勉強に費やしていました。これは、自分が大学生だからできたことで、お仕事をされていたり主婦の方には難しいと思います。 しかし、何十億、何百億と利益をあげている百戦錬磨の投資家と同じ土俵で戦わなければいけないのですから、損をしたくなければ少しでも知識を付けなければなりません。少なくとも、投資を始めた直後は1日1時間程度は学びの時間に割くようにするべきだと思います。 仮想通貨の取引を学んでいく順番としては、4段階でしょうか。 大きすぎないお金を使って実践 取引をしながら本やインターネットなどで勉強 自分の感情や取引のクセを俯瞰するためにノートなどに記録 改善を繰り返す 本を買わなくても、初心者入門の記事はみんなの仮想通貨やGMOコインなどの取引所のWebサイトに用意されています。まずは、そこで仮想通貨とは何なのかを学びましょう。仮想通貨の仕組みや、ニュース、そして専門用語は押さえておきましょう。また、投資全般で使えるチャートの見方も覚えると良いでしょう。 そして、どこかひとつの取引所に口座開設を行い、500円などの少額で良いのでまず気になった仮想通貨を売買してみましょう。そうすると、損益が動くことでより投資の勉強に身が入ることでしょう。 仮想通貨で学んだことは、為替や株式の取引にも応用できることも多くあります。筆者は、仮想通貨の次にFXを始め、今のところ利益をあげることに成功しています。仮想通貨以外にも、色々な金融商品を取引してみて、自身に合ったものを見つけることが良いでしょう。 なお、500円程度から投資できる仮想通貨に比べて、FXは5万円程度~、株式投資は50万円くらいはあった方が良いかと思います。そのため、少額で投資を経験できるという意味では、仮想通貨は良い金融商品と言えます。 投資は一生もののスキルになり得ます。そのため、短期的に利益を出そうとするのではなく、長期的に自身の資産を安定して増やしてくれるスキルを強化するつもりで取り組むことが成功の秘訣ではないでしょうか。 仮想通貨は新しい技術であるブロックチェーンやIPFSがテーマとしてあります。知れば面白いことばかりですので、まずは仮想通貨・ブロックチェーンとは何かを知ることから始めてみてはいかがでしょうか。 ※本記事の意見や予測は、筆者の個人的な見解であり、金融商品の売買を推奨するものではありません。投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。