仮想通貨トークンBATとは?〜ブラウザ広告革命を巻き起こす〜

BATとは

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BATとは

BATとは

バット(BAT)は2017年に誕生した仮想通貨です。

仮想通貨を活用して資金調達を行うICOでは、わずか数十秒間で約38億円を調達して大きな話題となりました。

BATはBrave(以下ブレイブ)と呼ばれるインターネットブラウザ内で使用できるトークンとなります。ブラウザにトークンを組み込むことで、ユーザーがインセンティブを受けられる仕組みを実現しています。この仕組みにも、ビットコインなどのマイニングやNEMにおけるハーベストのように名称があり、これをファーミングと呼びます。

現在ではまだ米国限定のサービスとなりますがブレイブ内で得たトークンはアマゾンなどのギフトカードと交換できる仕組みになっています。

BATはイーサリアムのブロックチェーンを使用したトークンです。イーサリアムのERC20に準拠しているため、これに対応しているウォレットであればBATの保管が可能です。

特徴 Basic Attention Token(BAT)はイーサリアムベースの仮想通貨トークン。 創業者はMozillaの前CEOで、JavaScriptの生みの親でもあるBrendan Eich氏です。
2017年5月に行われたICOでは、スタートからわずか30秒程度で数十億を集めたプロジェクトとして大きな注目を集めました。BATは専用ブラウザのブレイブ上で動作します。ブレイブは従来のネット広告やトラッカーなど煩わしい表示を標準でブロックします。BATはユーザーが広告を表示すると支払われる仕組みで、ユーザーと広告主の共存を目指します。
時価総額 約614億円 発行上限 15億枚
承認方式 (ERC20) 上場時期 2017年05月31日
中央機関 なし 提唱者  
オフィシャルサイトURL https://basicattentiontoken.org/
ホワイトペーパーURL https://basicattentiontoken.org/
BasicAttentionTokenWhitePaper-4.pdf
公式TwitterURL https://twitter.com/AttentionToken

BATと広告の関係

BATは、「ブレイブ」というインターネットブラウザで使用できるトークンです。ブレイブは広告に関して、ブラウザユーザー、広告主、サイト運営者が利益を受け取ることができます。

今までのブラウザは検索エンジンが広告の管理を実施しており、中央集権型の広告システムでした。中央集権型では、それぞれの立場に問題があります。

  • ユーザー→トラッキングなどでバッテリー消費が激しい
  • サイト運営者→仲介者の広告費が高い
  • 広告主→マーケティング情報の不足

これらの問題を解決したのがブレイブブラウザの広告システムです。ブレイブの広告システムは「分散型広告システム」と呼ばれており、それぞれの立場で利益を受けることができます。

またブレイブのブラウザには、ウェブ広告をブロックする機能があります。ユーザーは設定で広告を表示、非表示設定ができるため、ストレスも軽減されます。仮に広告表示を許可した場合でも、ブレイブの審査を通過した広告のみが表示されます。

ここで表示された広告料金の一部は、ユーザーとサイト運営者に分配する仕組みとなっています。つまり、ユーザーはブラウザを使用しているだけで利益を出すことができます。また広告の仲介者がいないため、広告主からサイト運営者に直接報酬が渡されます。

これに加えて、ブレイブで表示される広告はターゲティングなども行わずに表示されるので、ブラウザに負荷がかからずパフォーマンスの低下やバッテリー消費などにも影響しません。

BATのメリット

BATのメリット

では、他の仮想通貨と比較してBATはどんなメリットを持っているのでしょうか。基本的に仮想通貨BATはトークンなので、ブラウザに関するメリットが多いと言えます。

ここからはBATのメリットを紹介します。

1. ブレイブのブラウザは通信速度が早い

ブレイブは余計な広告をダウンロードせずシャットアウトしているため、高速で通信できるブラウザとなっています。

現在のウェブブラウザにも早いものがありますが、広告などが多くスピードが低下したり不具合が生じることもあります。ブレイブ、グーグルクロム、ファイヤーフォックスを比較した実験では、ブレイブが3倍近いパフォーマンスを出したことも発表されています。

2. 安全で効果的な広告配信

ブレイブでは審査が通った広告のみが表示されます。そのため、詐欺広告などもなくなり、安全な広告だけが表示されます。

また、広告主にはマーケティングに必要な有益なデータを手にすることが可能です。

現代の広告業界の弱点を解消したのが、ブレイブというブラウザになります。

3. YouTube内でのBATの送金も可能

ブレイブはアップデートによって、YouTubeとTwitterへの送金が可能になりました。YouTubeの視聴者はブレイブブラウザを通して、動画投稿者に対して直接送金が可能です。Twitterは、ブレイブでTwitterを開くことでそこからチップを送金することが可能です。

現在のYouTubeへの動画投稿で発生する収益は広告収入のみとなっていますが、送金機能を活用することでYouTuberのモチベーションにもつながります。

また、YouTubeだけでなくVimeoなどの動画プラットフォームにも対応しています。

日本でのBATの立ち位置と日本での活用方法

日本では資金決済に関する法律の順守のためにBATは使えず、BATポイントで代用してきました。BATポイントは価値自体はBATと同じですが、現金化できないようになっており、ブレイブ上でのYouTubeやTwitterでの投げ銭にしか使えませんでした。

しかし、2020年7月30日にBitFlyerがブレイブで使用できる仮想通貨ウォレットの開発を発表。これによってブレイブで獲得したBATを日本円に換金することが可能になり、BATポイントはサービス停止。BATへ一本化されました。

参考:bitFlyer と次世代高速ブラウザ Brave が暗号資産(仮想通貨)ウォレットを共同開発

そしてブレイブの運営を行うBrave Softwareが、BATを日常で使える商品券やAmazon、Starbucks、Appleなどのギフトカードと交換可能にしたり、赤十字社などに寄付できるようにするといったサービス拡充を行なっていることも、日本でBATのトークンエコノミーが広がる追い風となっていくでしょう。

BATの将来性

BATは様々な要因から将来性が高い仮想通貨です。

ブレイブを開発している組織は、ブラウザで有名なファイヤーフォックスの元共同設立者であるブレンダン氏がCEOを務めており、同氏は世界中で広く使われているプログラミング言語JavaScriptの開発者としても知られています。世界的にもシェア率が高いファイヤーフォックスの設立者ということで、今後も注目度は高まることでしょう。

これまで懸念されていた、知名度の低さも解決されつつあるようです。ブレイブが目指している分散型広告システムが成り立つためには、ユーザー数を確保しなければいけません。徐々にユーザー数が伸びてきていますが、他のブラウザと比較するとまだまだ少ないのが現状です。

ただブレイブは、アンドロイドアプリのランキングで9位を獲得したこともあるなど、徐々に国内での人気も高まっています。やはり高速で通信ができるという点が評価されており、今後報酬機能が追加されるとさらにユーザーが増えていく可能性があります。加えてGMOコインでの取り扱いも開始されており、国内での認知度拡大に大きく繋がっていくのではないでしょうか。

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