分散型金融(DeFi)とは

DeFiとは

分散型金融はブロックチェーン上での金融エコシステムを指しており、管理者がいない金融サービスをユーザーが気軽に利用することができます。英語でDecentralized Financeのため、DeFiと省略されています。

分散型金融の大きなメリットは、仲介者が必要な機関に依存せずにサービスを利用できる点です。

例えば、従来の金融システムは銀行のような仲介者を介して金銭の管理を行なっています。一方で分散型金融を利用すると仲介者が必要なくなるため、ユーザーは自身で資産を管理できるようになります。仲介が必要なくなることで手数料などのコスト削減ができ、より手軽に商品やサービスの提供が可能になります。

また、分散型金融によってオープンなエコシステムを作り上げることで、従来の金融サービスを利用できなかった人でも利用できます。従来のサービスは仲介者が存在するため、コストがより多くかかっていましたがそのコストは削減されます。よって低所得者でも、様々なサービスが利用しやすくなるでしょう。

目次

分散型金融は今のトレンド

分散型金融は、サービスの有用性や利益率の良さから注目を集め始めています。

DeFi全体でどれだけの資産が保有されているかを示す「Total Locked Value」と呼ばれる指標がありますが、60億ドル以上の資産が現在ロックされています。

また、DeFiユーザーの数を示す指標では2020年序盤は8000ユーザー程度でしたが、7月には2万5000ユーザーを超えています。2020年に入って、圧倒的にDeFiに注目するユーザーが増加していることがわかります。

DeFi流通高

出所:defipulse.com

また、分散型取引所(DEX)市場にも大きな影響を与えています。

分散型取引所の大手であるUniswapとBalancer、Curveは取引高を増やしています。

これは分散型取引所が流動性マイニングを通して、ガバナンストークンを配布していることが大きく影響しています。ガバナンストークンの価値に気づいた投資家が続々と、DeFiや分散型取引所の利用を開始していることが大きな理由です。

2020年に入ってDeFiユーザーが増えていることや開発も進んでいることから、今後大きなブームがくることが予想されます。

注目が集まっているDeFiプロジェクト

DeFiで注目が集まっているプロジェクト

誰もが保有する資産を自由に選び、簡単にアクセスできるDeFiですが、様々なサービスが誕生しています。

2019年までに150を超えるプロジェクトが誕生しており、注目を集めています。

DeFiを活用したサービスの例として、以下の3つを解説します。

  • 銀行サービス
  • イールドファーミング
  • 分散型取引所

銀行サービス

DeFiは従来のような銀行サービスを提供できます。日本では考えにくいことですが、世界には簡単に金融サービスを利用できない国や人もいます。

米ドルとの交換レートによって制限されており、銀行口座すらつくれない国があるのも事実です。そのため、リブラ(Libra)のプロジェクトが誕生したのも事実です。

こういった経済や政治が要因となって銀行にアクセスできない人に対して、ネット上で金銭のやり取りが自由にできるトークンなどを生成することで自由な金銭の管理や取引を実現します。

また、コンパウンドと呼ばれる仮想通貨の銀行のようなサービスをつくり上げることもできます。

参考:仮想通貨Compound (コンパウンド) とは?

銀行であるため資産を預けて金利で稼ぐことはできますが、この利回りを最大化する「イールドファーミング」が登場しました。

イールドファーミング

「イールドファーミング」とは、DeFiサービスに資産を貸し出したり提供したりすることで金利や手数料の収益を得ることです。コンパウンド以外にも、「分散型取引所」において、トークンの流動性を担保するために仮想通貨を貸し出すことで手数料を得ることができます。

イールドファーミングは、従来の運用モデルとそこまで変わりはありません。

しかし、DeFiサービスが、資産を提供しているユーザーに向けてガバナンストークンをインセンティブとして提供を開始しました。

この取り組みによって、高い利率を提供できるようになりました。

この利益に目をつけた投資家が、DeFiトークンに投機するようになりました。現在も月間で100%以上のリターンをだす銘柄も少なくありません。

分散型取引所

分散型取引所は、非中央集権の仮想通貨取引所のことを指します。従来の仮想通貨取引所は、中央管理者となっている取引所に仮想通貨を預けて管理してもらうかたちです。

しかし、管理している仮想通貨取引所がハッキング被害にあった場合、自分の仮想通貨が流出するリスクがあります。過去にもそういったケースでハッキング事件が起きたこともあります。

この問題を解決できるのが、分散型取引所です。従来の取引所では秘密鍵を取引所に預けていましたが、分散型取引所では売買したいユーザー同士が秘密鍵を用いて取引をします。

また、分散型取引所はブロックチェーン上に存在するため、セキュリティー面でも強固なものとなっています。

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