クレイグ・スティーブン・ライト(Craig Steven Wright) みんかぶ編集室 2023.07.19 暗号資産(仮想通貨)初心者コラム ビットコインのアイディアを考えたとされるサトシ・ナカモト。その正体はクレイグ・ライト氏が有力だと言われています。 同氏は2018年秋に起こったビットコインキャッシュのハードフォークを巡る対立で大きく注目を集めました。ジハン・ウー氏が率いるビットコインABCと対立し、「ハッシュ・ウォー」と呼ばれるビットコインキャッシュの生き残りをかけた争いが勃発しました。 このクレイグ・ライト氏とはどういった人物なのでしょうか。 ビットコインの生みの親 クレイグ・ライト氏は1970年生まれでオーストラリア出身の起業家であり、CSWと呼ばれています。そう呼ばれる理由は、正式名称がCraig Steven Wrightであり、その頭文字を取るとCSWとなるためです。 イギリスのノーザンブリア大学で国際商法の学位を取得しており、ロンドン大学連合で理学修士号を取得しました。 その後、1997年からオーストラリア証券所で勤務し、1997年11月にシドニーでDeMorganというIT企業を創業。現在は、データサイエンティストとしてブロックチェーン企業であるnChainに勤めています。 そして同氏はビットコインの提案者であるサトシ・ナカモトであると自称していることで有名です。 これは自称しているだけでなく、ビットコイン論文の公開前にブログで同様の内容を発表しており弁護士に法律相談を行っている、日本文化に造詣が深いなどサトシ・ナカモトと共通点があります。そのためクレイグ氏をサトシ・ナカモトだと信じている人々も少なくありません。 Bitcoin SV ビットコインキャッシュのハードフォークの際には、ビットコインABCとビットコインSV( Satoshi Vision )の2つが対立しました。 ビットコインSVは彼が筆頭の派閥となっており、ビットコインABCへの攻撃及びハッシュの奪回などを大々的に宣言しています。また、ビットコインキャッシュの大手マイナーであるCoinGeekが同氏を支持しています。そのため、ハッシュ・ウォーが終結したとされている現在でも、価格と投資家やユーザーからの信頼回復には時間を要するのではないかと言われています。 また同氏は攻撃的な発言をすることで有名であり、TwitterではビットコインABC側であるジハン・ウー氏やロジャー・バー氏に対して厳しい言葉で批判を繰り返しました。他にも、イーサリアムやRipple社なども攻撃対象となっており、彼の言動によって市場に混乱が引き起こされることも多々あります。 以前、ロジャー・バー氏は、クレイグ・ライト氏に対して信頼を寄せていました。それは、彼がサトシ・ナカモトのビジョンを確かに持っていると信じるに値する言動を行っていたからです。しかし、ロジャー・バー氏からすれば、クレイグ・ライト氏は技術的な話を極端に避けており、つじつまが合わないことも多くなったことから、次第に距離ができ始めたそうです。 クレイジーと呼ばれるクレイグ・ライト氏ですが、仮想通貨業界において重要な人物であることは間違いありません。 Twitterでの発言も多いので、チェックしてみてください。Twitter:Dr Craig S Wright@ProfFaustus