中東・北アフリカ(MENA)地域は2024年現在、世界第7位の仮想通貨市場となっています。

Chainalysisの最新レポートによると、MENAでは2023年7月から2024年6月の間に推定3387億ドルのオンチェーン取引額を記録し、世界の総取引量の7.5%を占めています。

市場規模は他の地域に比べて小さいものの、MENAには世界の仮想通貨採用指数で上位30位に入る2ヶ国、トルコ(11位)とモロッコ(27位)が含まれています。また、MENAにおける仮想通貨活動の大部分は、機関投資家やプロレベルの活動によって牽引されており、送金額の93%が1万ドル以上の取引で構成されているとしています。

中央集権型取引所 (CEX) は、MENA全体で依然として仮想通貨の利用の中心的なプラットフォームであり、ほとんどのユーザーや機関が依然として従来の仮想通貨プラットフォームを好んでいることを示しています。その中で、分散型プラットフォームとDeFiアプリケーションは着実に勢いを増している模様です。

アラブ首長国連邦ではDeFiが高水準で普及

アラブ首長国連邦(UAE)では、様々な規模の取引における仮想通貨活動の成長率がバランスよく分布しており、これは「バランスの取れた包括的な普及状況」を示唆しているものと見られます。

UAEは、2023年7月から2024年6月の間に300億ドル以上の仮想通貨を受け取り、世界トップ40にランクインしました。この成長は規制の整備、機関投資家の関心、市場活動の拡大など、複数の要因によって推進されているとChainalysisは分析しています。特に、DeFiの普及率は世界平均よりも高く、分散型取引所(DEX)を通じた取引がUAEでは32.4%を占めており、これは世界平均の27.8%を上回りMENA地域でも最高となっています。

UAEの規制当局は、クリプトイノベーションと投資家保護のバランスを取ろうと努めています。UAEでは、証券商品当局(SCA)がクリプトサービスを規制し、中央銀行が決済トークンサービスを監督しています。特に、2022年に設立されたドバイの仮想資産規制当局(VARA)は、クリプトビジネスや人材を誘致する上で重要な役割を果たしてきました。ドバイの規制の枠組みは世界的な注目を集めており、UAE内の他の管轄区域にとっての先例となっています。

VARAのマネージングディレクター兼副会長であるDeepa Raja Carbon氏は「ドバイ内で仮想通貨関連活動を行っている1000以上の事業者を特定しており、来年にはこれらの事業者がライセンスを取得することを期待している」と述べています。

情報ソース:Chainalysis

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