暗号資産取引所大手コインベース(COIN)の株価が、データ侵害の発覚や米規制当局による調査継続といった懸念を抱えながらも、16日の取引で9%上昇しました。S&P500種株価指数への採用とアナリストによる強気の評価が主な上昇要因とみられます。
コインベースは今週、暗号資産関連企業として初めて米国の主要株価指数であるS&P500の構成銘柄に採用されました。これを受け、投資調査会社Benchmark Equity Researchは同社の目標株価を301ドルに引き上げるなど、アナリストからも強気の見方が示されています。市場では、S&P500指数に連動するファンドからの資金流入期待が高まりました。
事業面でも、コインベースは今月初めにデリバティブ取引所Deribitを買収し、事業拡大を進めています。また、2025年第1四半期の総収益が前年同期比で24%増加するなど、好調な業績も好感されています。
一方で、同社は15日、サイバー犯罪者による顧客データの盗難と2000万ドル相当のビットコイン(BTC)による身代金要求があったことを公表しましたが、ブライアン・アームストロングCEOは要求に応じない方針を示しています。また、米証券取引委員会(SEC)による調査も継続中であることが明らかになっています。
これらの懸念材料があったものの、S&P500採用という大きな好材料と堅調な事業展開が市場で好感され、株価上昇につながったとみられます。
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