中東情勢の緊迫化が金融市場を揺るがす中、伝統的な安全資産である金とデジタル時代の価値保存手段と見なされるビットコイン(BTC)が、それぞれ異なる強さを見せて注目を集めています。

金価格が過去最高値に迫る歴史的な上昇を記録する一方、ビットコインもまた大きな混乱の中で価格の底堅さを示しました。

金価格はイスラエルによるイランの核施設への攻撃を受け、地政学リスクの高まりを背景に3,400ドルを突破。2025年に入ってからの上昇率は30%を超え、まさに「有事の金」としての需要が価格を押し上げています。

さらに欧州中央銀行(ECB)の報告によれば、金は2024年にユーロを抜き米ドルに次ぐ世界第2位の準備資産となりました。各国中央銀行による継続的な買いが金の価値を国家レベルで裏付けている形です。

一方、デジタルゴールドとも称されるビットコインは市場の動揺を受けて一時的に価格を下落させたものの、その後105,000ドルまで回復。ダウ工業株30種平均が大きく下落する中、この迅速な価格回復はビットコインが持つ独自の耐性を示すものと捉えられています。

両資産を比較するとその支持基盤と値動きの特性に違いが見られます。金は中央銀行という強力な買い手に支えられ、伝統的な信頼を背景に安定した上昇を見せています。対照的に、ビットコインは公的な裏付けを持たないものの非中央集権的な性質が支持され、市場の混乱に対して独自の安定性を見せつけました。

情報ソース:ECB

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