イーサリアム(ETH)のステーキングインフラを提供するSSV Labsの創設者アロン・ムロック氏が、現在のイーサリアムが直面する課題について警鐘を鳴らしました。
同氏はイーサリアムのブロックチェーン技術とそのネイティブトークンであるETHの価値との間に「危険な乖離」が生じていると指摘し、トークンに価値を取り戻すための新たな物語(ナラティブ)の構築が急務であると訴えています。
同氏は現在のイーサリアムの課題は技術的なものではなく、主にナラティブの問題だと強調。かつては暗号資産に関心を持つ機関投資家が自然と集まる場所でしたが、現在ではソラナなどの競合が積極的に自らの魅力を発信し、投資家の関心を集めています。
ムロック氏は「なぜETHを保有するのか」という単純な問いに、現在のイーサリアムは明確な答えを提示できていないと述べます。
この課題への解決策としてムロック氏はイーサリアムを「価値のインターネット全体における信頼とセキュリティの層」と位置づけるビジョンを提唱しました。その実現手段が、SSV Labsが推進する「ベースド・アプリケーション(Based Applications)」です。
これはオラクルやブリッジといった分散型サービスが独自のバリデータ網を構築する代わりに、イーサリアムの巨大で分散化されたバリデータ群を直接利用してセキュリティを確保する仕組みです。
このアプローチは、セキュリティを資本に依存するEigenlayerなどの他の手法より95%も安価で、拡張性が高いとムロック氏は説明します。バリデータに報酬が支払われることで価値がETH保有者に還元される流れが生まれ、「ETHを保有する理由」が再構築。トークンとブロックチェーンの価値の乖離を埋めることができると、同氏は結論づけています。
情報ソース:CryptoSlate
The post イーサリアムはもう古い?ソラナに負ける「物語」の欠如 appeared first on CRYPTO TIMES