ブロックチェーンによるトークンエコノミーを用いた分散型のWebブラウザ『Brave(ブレイブ)』が開発中の機能『リーダーモード(読みやすさを重視した簡易的な表示モード)』のパフォーマンスの調査結果を公式ブログで公開した。

ブレイブは広告表示や必要以上の個人情報のトラッキングをデフォルトでブロックしている。そのため、リーダーモードのアプローチもオリジナリティのあるものでありながら、高いパフォーマンスとプライバシー保護を実現している。

読み込み最大27倍、ネットワーク使用84倍削減、メモリ削減2.4倍

既存の主要なブラウザはリーダーモードを実装している。しかし、本来ユーザーのブラウジング体験を楽しくさせるためのリーダーモードが、既存のブラウザはユーザーの体験の改善を怠っているという。

ブレイブのリーダーモードはこの問題を新しいアプローチで解決しようとしている。ページを読み込む前に、全ての不要なコンテンツを削除してからページを表示させる仕様になっている。

このアプローチによって、ページの読み込み速度は20倍から27倍に、ネットワーク使用は84倍の削減に、メモリ削減は2.4倍に、それぞれパフォーマンスアップした。

このパフォーマンスが適応されるWebページは全体の22%ほどで、SNSでシェアされているコンテンツに限定すると46%ほどが対象となる。

広告とトラッキングを完全に排除しプライバシー保護

ブレイブのリーダーモードはページを読み込む前に不必要な要素を排除するが、この機能はプライバシー保護の観点からも有効だ。

不必要と判断する要素の中には、広告や個人情報のトラッキング関連のリクエストも含まれている。つまり、プライバシー侵害の可能性があるこれらの要素については、そもそもリクエストすらしない。

この手法によって広告とトラッキングによるプライバシー侵害リスクを完全に排除するという。

JavaScript開発者で元MozillaのCEOによるプロダクト

ブレイブのCEOのBrendan Eich氏はプログラミング言語『JavaScript』の開発者で、ブラウザ大手の『Mozilla』の前CEOという経歴で、Webブラウザ界ではレジェンド的な存在だ。

ブレイブのユーザーは年内に500万MAUを見込んでおり、2019年には1200万MAUにも到達すると予想されている。

アドテクやトラッキング技術の進歩と共に、ユーザービリティが損なわれつつあるブラウザ業界で、ブロックチェーンを用いたブラウザがどこまで普及するのか、注目が集まる。

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