エルサルバドルの議会は7月31日、ナジブ・ブケレ大統領の無期限再選を可能にする憲法改正案を可決しました。
新たに可決された法案は、大統領の無期限再選を認めるほか任期を5年から6年に延長し選挙における決選投票を廃止します。さらにブケレ大統領の現任期の終了が2029年から2027年へと2年早まり、前倒しされた選挙で新たな任期を目指すことが可能になります。改正案の支持者は、これにより政治が安定し海外からの投資を呼び込みやすくなると主張しています。
ブケレ大統領はエルサルバドルを暗号資産主導で運営する国家の実験場と位置づけてきました。2021年には世界で初めてビットコインを法定通貨として採用し、国際的な注目を集めました。以降、政府はビットコインの国家備蓄を進め税金の支払いや公共サービスなどでの利用を促進しています。今回の憲法改正はこの独自の経済路線を継続させるための重要な布石とみられています。
政府のビットコイン事務局を率いるステイシー・ハーバート氏は、この改革によってエルサルバドルは偉大さへの道を歩み続けるだろうと期待を表明しました。
また、政策顧問のマックス・カイザー氏はエルサルバドルは「民主主義」ではなく「ビットコイン国家」という新たな統治モデルへ移行していると述べ、ブケレ大統領の下で「中央アメリカのシンガポール」になるとの見解を示しています。
The post 民主主義よりビットコイン?ブケレ大統領の「新国家」構想とは appeared first on CRYPTO TIMES