仮想通貨研究会社メサーリ(Messari)が、リップル(XRP)の時価総額(流通しているXRPトークンの合計値)として複数のデータサイトで示される数値には推定で46%ほどの誇張があると主張。実際には69億ドル程である可能性があると報告書で発表した。

現在、最もよく利用される仮想通貨の時価総額データサイトのコインマーケットキャップでは、XRPの時価総額は約130億ドルでビットコインに次ぐ2位(13時半時点)。ただしメサーリは、実際には69億ドルでありイーサリアムに次いで時価総額3位の規模ではないかと見ている。

リップル社は590億XRPを所有しており、そのほとんどはエスクロー(第三者預託)だが一部は限定的に売却できるとしている。研究チームによれば、リップル社は合意した個人または機関に数十億のXRPを売却したとしているが内容が開示されているのは一部のみであるため、全体として192億XRP(61億ドル相当)が市場に循環する供給量に不正確に含まれている可能性がある。

つまり、現在市場に流通しているとされている410億XRPのうち192億XRPが非流動的である可能性があると指摘する。

これに対してリップル社は、XRPのロックアップや販売制限に関する不正確な仮定がいくつか含まれているだけでなく、レポート全体において時価総額の計算方法に誤りがあるとしている。

ブロックチェーン情報調査などを手掛けるロングハッシュのデータによれば、先週1週間でリップルのネットワーク上におけるアクティブなアドレス数の日次中央値はわずか5,204である。これは、アクティブアドレスの中央値が592,090であるビットコイン(BTC)よりも99.12パーセント少なく、またXRPよりも時価総額が小さいイーサリアム(ETH)、イオス(EOS)、ビットコインキャッシュ(BCH)よりも大幅に少ない。

XRPの市場流通量について、より明確な情報公開が期待される。

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