米多国籍金融サービス大手のVISA社が、仮想通貨エコシステム専門の新しいチームを構築しているようだ。同社が発表した、テクニカルプロダクトマネージャーの新しい 採用情報 によると、VISAは仮想通貨の知識を備えた人材を採用することによって「VISA仮想通貨チーム(VISA Crypto Team)」を構築し、強化していく。

「あなたは支払いと仮想通貨の交わりに情熱を抱いているか?」
「あなたはプライベートブロックチェーン技術に深く精通していて、急速に変化する仮想通貨とフィンテックエコシステムの専門家の密接なネットワークを持っているか?」
「仮想通貨を支援している技術者に価値を提供するための新製品を開発するというVisaの挑戦に興奮しているか?」

「VISA仮想通貨チーム」のプロダクトマネージャとして、仮想通貨エコシステム内でVisaの製品戦略を実行する責任があり、VISAリサーチチームと密接に協力して、Fintech業界に新製品を提供する。

さらに当該者には、仮想通貨がこれからの個人の支払いにどのような影響を与える可能性があるか、深く理解することが求められている

VISA、本格的にブロックチェーン進出か
VISA社のブロックチェーン及び仮想通貨業界への進出は今に始まったことではない。ほんの1ヵ月前、同社の「フィンテックファストトラックプログラム」を中央・東ヨーロッパ、アフリカ、そして中東に拡大したと発表している。

このプログラムにより、様々なフィンテック企業及びサービスは長期間待たずに、VISAの決済ネットワークに接続し利用できる。プログラムの実行にあたりVISAは、InstaRem社などのリップルのパートナーを支援することによって、間接的に仮想通貨業界へ進出していた。

シンガポールのFintechのスタートアップで、RippleNetのメンバーであるInstaRem社との連携について、VISAのアジア太平洋地域におけるデジタルパートナーシップの責任者であるHamish Moline氏は以下のように述べた。

「InstaReM社を我が社の「フィンテックファストトラックプログラム」に招待し、顧客の支払い経験に革新をもたらす機会がまだたくさんあるこの分野に、彼らと協力して取り組めることに興奮している。」

さらに先週には、リップルのパートナーである越境決済プラットフォームの英Earthport社を198億英ポンド(約290億円)で買収することが発表された。

これらの動向を考慮すると、VISA社はすでにブロックチェーン及び仮想通貨時代にその翼を広げている。 しかし、同社からの直接の公式発表としては、まだ何も出されていない。採用情報に記載のある、独自のVISA Cryptoチームを立ち上げる旨の公式発表は、人材が見つかり次第近日期待できるかも知れない。

いずれにしろ、VISA社の本格的なブロックチェーン進出は始まったばかりである。

(記事提供:コインポスト)

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