ソーシャルネットワーキングの最大手フェイスブックは自社製のコイン開発を計画していると米国のウォール・ストリート・ジャーナル紙(WSJ)が報じた。同社の報道担当者は「引き続きブロックチェーン分野で様々なアプリケーションを開発している」と従来の声明と同様のコメントにとどめた。

仮想通貨の主要アプリケーションとして発展する可能性も期待されている。同社が数年あたためていたコードネーム「Libra」と呼ばれる仮想通貨計画によると、フェイスブックが独自に開発したコインで、ユーザー間の送金やフェイスブックまたは他のオンラインでの買い物で利用が可能になるという。ブルーンバーグは昨年12月に同社がWhatsUpサービスを通じて送金が可能になるような独自のコインを開発中と報じていた。

新たな支払いシステムに関する同社の非公式計画には伝統的な金融機関による投資も含まれる。10億ドル規模の投資を求め、Visaやマスターカードといったクレジットカード会社や支払処理会社のFirstDataCorpといった金融機関とも交渉を続けているという。フェイスブックコインはまた、ビットコインなどのような激しい変動を避けるためステーブルコインのような特徴になる可能性が強いと言われている。

フェイスブックはまた、コイン承認を要請する交渉をイーコマースと続けているほか、小規模の金融機関とのパートナーシップも検討しているという。一方で、実現へのハードルも高い。現存するシステムには不正や技術的な障害であふれている。

現在のところ同社の毎月のアクティブユーザーは20億人と言われている。一部の金融機関のアナリストは、この計画が実現した場合、フェイスブックの新たな大きな収入源になると同社株価の上昇を予想している。

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