コンセンサスアルゴリズムを、マイニングを必要とするPoWからPoS(プルーフ・オブ・ステーク)への移行を目指すイーサリアムのビーコンチェーンの公開テストネットがコミュニティーを対象に開始された。イーサリアム2.0実装に向けて重要なステップとなる。

イーサリアム2.0シャーディングのクライアント「Prysm」を作成しているPrysmatic Labsから発表された。取引処理数を現在より向上することを目的に開発が進んでいる。

米時間7日から公開されたテストネットでは、誰でもETHを送信すれば参加できる仕組みとなっている。最大の特徴は遂に待望のPoSシステムが導入されたイーサリアムを試用することが可能な点だ。

PoSとは保有による証明(Proof of Stake)という意味。コインの保有量などによってブロックの承認比率が変わり、新規発行の仮想通貨が貰える仕組みのこと。マイニング(採掘)ではなく、フォージング(鋳造)と呼ばれる。

イーサリアムでは今年3月にもPoS実装に向けた第三段階のアップデート「Constantinople」を3月上旬に完了したばかりだった。複数回に渡りアップデートが延期されていたが、まずはテスト版としてPoS移行への第一歩を踏んだと言えるだろう。今回のテストネットでは実際に以前から開発が進んでいたCasperPoSを試用することが可能となる。

これにより実際にバリデータクライアントを実装したり、アクティビティにより報酬を得ることなどを体験ができる。興味のあるユーザーはこちらからバリデーターとしてテストネットに参加するといいかもしれない。

スマートコントラクトを活用して本当に分散していてパーミッションレスなデジタルマネーの実現を掲げるイーサリアム2.0。今後も長期的な視野を持って開発の進捗状況を見守っていきたいところだ。

(記事提供:コインポスト)
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