時価総額上位のビットコインSV(サトシ・ビジョン)が再び50%近い高騰を記録している。仮想通貨市場の主要銘柄は全体的に落ち着いている中で、唯一11月BCHハードフォークで派生した通貨が一際高く上昇した。

BSV高騰の要因
ビットコインSVの高騰要因として浮上しているのは中国の投資家層を中心としたフェイクニュースの拡散(風説の流布)だ。ブロックチェーンを中心としたVC企業「Primitive Ventures」の創設者で仮想通貨やブロックチェーンの専門家であるDovey Wan氏は価格高騰の直前に「ビットコインSVが仮想通貨取引所バイナンスで再上場するとの虚偽の情報が拡散されていた」と説明している。

(偽情報は)上昇の1時間前に拡散されていた。完全なる「フェイクニュース」だが、中国の一般投資家を騙すには十分だった。

ビットコインSVは4月中旬にバイナンスのCEOであるCZ氏が強行的に上場廃止を発表。後に続く形でその他の仮想通貨取引所でも同様の動きが見られており、その要因としてはBSV開発者クレイグ・ライト氏の詐欺行為が挙げられていた。

今回中国の一般投資家間で流通した「速報」にはライト氏がサトシ・ナカモトのものと思われるウォレットから50,000BTCをバイナンスに送金して、彼がサトシ・ナカモトであることを証明したと記述されている。

なおバイナンスのCEOであるCZ氏もBSV高騰の要因は「中国でフェイクニュースが流通している」ことだと説明した。

好調続くビットコインSV
ビットコインSVは先週にも開発関係者のクレイグ・ライト氏が米国の著作権局にビットコインのホワイトペーパーの著作権を申し出ていたことが話題となり、価格が50%も高騰していた。その後、米国当局に申請することは実際の本人ではなくてもできるため、この事例がライト氏をサトシ・ナカモトと証明することはないことが明らかとなっていた。

(記事提供:コインポスト)
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