日米欧の有力銀行14社がブロックチェーンを用いた国際送金の銀行間取引を効率化する新会社「エフナリティ・インターナショナル」を設立したと3日、日経新聞が報じた。邦銀からは東京三菱UFJ銀行と三井住友銀行も参加する。

独自通貨USCを発行

エフナリティは独自の電子通貨『USC(ユーティリティー・セトルメント・コイン)』を発行し、送信先の銀行への送金額と同等のUSCを送金する。

エフナリティは日米欧の各国・各地域の中央銀行にUSCの専用口座を設けることで、仲介のない国際送金を実現する構想を描く。

日本円、米ドル、カナダドル、ユーロ、ポンドへの対応を想定しており、各国の中央銀行との折衝を進めている。2020年内までに1通貨目の発行を目指す計画だ。

国際送金の仲介銀行を省略し高速化

銀行間の国際送金はこれまで、高い手数料とリードタイムの長さが課題となっていた。

国をまたがる銀行から銀行へ直接送金するためには、各銀行が世界中の銀行口座を開設している必要があり、現実的ではないことが原因だ。

そのため、これまで国際送金は「コルレス銀行」と呼ばれる国際送金の仲介をするための銀行を経由して送金していた。

最終的なお金の受け渡しが強み

ブロックチェーンを利用した国際送金プロジェクトとしては、リップルが先行している。

ただ、リップルは個人や法人同士での送金には秀でているものの、最終的なお金の受け取りは銀行に頼るケースが多い。

エフナリティは銀行同士の送金システムであるため、お金の受け渡しの窓口を確保できている点が強みとなる。

エフナリティのネットワークに参加する14銀行の決済シェアは2~3割程度で、今後も随時拡大していく予定となっている。

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