仮想通貨の時価総額トップを走り続けるビットコイン(BTC)ですが、2019年も大幅な価格変動が見受けられました。この記事では、2019年に起こったビットコイン(BTC)界隈の出来事や価格変動の理由、2020年の価格を大きく動かすニュースについて解説します。

【2019年】ビットコインの振り返り

2017年のビットコインバブルが弾けてから低迷期が続いていましたが、2019年になってから大きな動きを見せました。主に下記のポイントで大きな価格変動が起きています。

  • 2019年4月【上昇トレンド】
  • 2019年6月【2019年の最高値】
  • 2019年11月【下降トレンド】

2019年の上半期は低迷期からの復調の兆しを見せましたが、バブルと呼ばれた2017年ほどの高騰を見せることなく、上半期には再び下降トレンドに突入しました。

2019年4月から価格が上昇

参照:CoinGecko

2018年は仮想通貨の低迷期が続き、一時は1BTCあたり約35万円まで下落。しかし、2019年の4月から上昇トレンドに乗って価格の高騰を見せました。

2019年6月は最高値に到達

参照:CoinGecko

2019年6月には最高値である1BTCあたり約150万円に到達しました。ビットコインをはじめ仮想通貨はボラティリティが高いこともあり、1日で10%の価格変動は珍しくありません。しかし、長く続いていた低迷期に1BTCあたり100万円超えたのは実に1年ぶりの出来事でした。

2019年8月から下降トレンド

参照:CoinGecko

「ビットコインが遂に復活か?」と話題になりましたが、2019年8月頃から下降トレンドに突入しました。価格が下落した理由はさまざまありますが、各国でICOや取引に規制をかける動きがあったからだと言われています。そして、2019年12月まで上昇の兆しを見せることなく、価格は横ばいを維持しています。

【2019年】ビットコイン(BTC)の出来事と推測される下落理由

2019年6月、1BTCあたり約150万円の最高値を更新しましたが、その後は下降トレンドが続きました。チャートは人間の心理が反映されると言われているように、ビットコインをはじめ仮想通貨界隈ではさまざまなニュースがありました。

中国人民銀行が仮想通貨交換業やICOによる資金調達取り締まり強化

2019年11月、中国の中央銀行である中国人民銀行が、仮想通貨交換業やICOによる資金調達を厳しく取り締まると発表しました。

ICOによる資金調達は違法であるという声明を残しており、「投資家はブロックチェーン技術と暗号資産を混同にすべきではない」と、中国政府の仮想通貨をネガティブな要因として捉えていることがわかりました。

マイニングのハッシュレートは中国の四川省に集中していると推測されていることや、中国政府のネガティブな発言によってビットコインの価格に大きな影響をもたらしました。

量子コンピューターの開発

Googleが英科学誌で発表した「量子超越」がビットコインの下落を引き起こしたと言われています。Googleは従来の最先端技術スーパーコンピューターの性能を凌駕する「量子コンピューター」の開発に力を入れています。

量子コンピューターが開発されることで、ビットコインの秘密鍵を公開鍵から解読できてしまうと言われており、ビットコインの将来的なセキュリティーが危ぶまれています。

量子コンピューターはスーパーコンピューターが1万年かかる計算をわずか200秒で完了したという報告もあり、ビットコインの将来性が懸念されていることから、売り圧が強くなったと考えられます。

取引所のハッキングによる信頼感の低下

ハッキングなどにより取引所のセキュリティに対する信頼感が低下することで下落をすることがあります。国内の大手仮想通貨取引所「Coincheck」がハッキング被害を受けたときにもビットコインが下落をしました。

また、2019年11月に大手仮想通貨取引所「BitMEX」において、ユーザーのメールアドレスが大量に流出する事故が起こりました。BitMEXでは公式Twitterもハッキング被害を受けたことから、取引所に対する信頼感が損なわれた可能性があります。

【2020年】ビットコインの価格予想|大物投資家からはポジティブな意見

ビットコインの低迷期から一度は復調の兆しを見せましたが、2019年下半期は大きな変動は起こりませんでした。しかし、世界各国の大物投資家からはビットコインに対してポジティブな意見が寄せられています。

億り人「ウィンクルボス兄弟」は今後30〜40倍になると予想

仮想通貨投資において、億単位の利益をあげた人の総称「億り人」の一員でもある世界最大のビットコイン保有者「ウィンクルボス兄弟」は、2020年以降のビットコインの価格について「30倍〜40倍になる」と発言をしています。

「ウィンクルボス兄弟」は、アメリカの仮想通貨取引所「ジェミニ」を運営しており、アメリカのナスダックと提携をして、市場監視ソフトなどの開発事業も手がけている人物です。権威性もある兄弟が将来的には1BTCあたり約3,000万円〜4,000万円以上になると予想をしていることから大きな話題となりました。

ジョンマカフィーは1000万ドル以上になると予想

世界最大規模のセキュリティ企業「McAfee」の創業者である「ジョンマカフィー」は、2020年以降「ビットコインの価格は100万ドル(日本円でおよそ1億円)」と大胆予想をしています。

現在、ビットコインはセキュリティ問題に直面していますが、ジョンマカフィーのようなセキュリティーの専門家が強気に出たことから価格にも大きな影響を及ぼすと言われています。

【2020年】ビットコインの価格上昇をもたらす好材料

2017年に仮想通貨バブルを迎え、その後は目立った高騰もないことから、「ビットコインは終わった」と語る人も多いようですが、世界の投資家がポジティブな意見を述べているように、2020年の価格上昇をもたらすニュースがありました。

ライトニングネットワークの普及

ライトニングネットワークとは、ブロックチェーンのセカンドレイヤー技術のことで、ビットコインが抱えていたスケーラビリティやセキュリティ問題を解決する鍵となります。

ライトニングネットワークは、スムーズな送金と手数料が安くなることが特徴であり、送金額よりも手数料の方が高いというデメリットが解消されます。

つまり、ビットコインにライトニングネットワーク技術が実装されることにより、決済手段としての実用化も見えてくるのです。

ライトニングネットワークについて詳しく知りたい方は【ライトニングネットワークとは?仕組みとメリットやデメリットを紹介】をご覧ください。

ビットコインの市場規模は拡大している

仮想通貨バブルは崩壊したと言われていますが、現時点でも仮想通貨の市場規模は拡大を続けています。仮想通貨の市場規模は現時点でおよそ24兆円であり、株式市場の約8400兆円に比べるとまだまだ低いです。

しかし、2020年以降からビットコインが金融危機を助ける基軸通貨となったり、資産の逃避先として需要が高まることで、更に規模が広がっていくと予想できます。

2020年以降もビットコインを保有する価値はある

仮想通貨バブルが崩壊したことにより、保有していたビットコインを投げ売りするユーザーも多かったようですが、2020年以降には技術的な進歩が見られるのでビットコインの価格上昇に大きな影響をもたらすと予想できます。

ボラティリティの高い市場なので、価格が下がっているときに買い増しをするのも投資手法の1つです。

 

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