EU(欧州連合)はAI(人工知能)やブロックチェーン技術を使ったデータ共有を企業に奨励すると共に、保護主義的な反トラストルールを導入しようとしている。これはグローバル市場でEU企業の競争力を高めることを目的とした産業政策の一環だ。1月26日、ロイター通信が伝えている。

3月に公開予定の欧州委員会の草案は、EUが「グローバルな経済大国」であり続けるために野心的な産業政策と、市場を歪める政府の補助金に対抗する貿易防衛手段が盛り込まれている。

草案では、データエコノミーが台頭する中で、新たな政策はデータの使用・アクセス・共有方法に関する法的枠組みを設定し、企業にAIやブロックチェーン技術の使用を奨励している。EUのビジョンは競争力のない産業を保護したり、保護主義政策を奨励することではないが、「グローバル市場で公正な競争を傷つけている国や企業を看過することはできない」と述べている。

EU諸国と企業の多くは、外国企業が同一ルールに従わずに欧州の公開市場を活用している状況に不満を募らせてきた。ブリュッセルが戦略的な産業政策を採用する中、ブロックチェーン技術が今後どのように導入されるか注目したい。

(記事提供元:HEDGE GUIDE)
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