ソーシャルゲーム事業やクライアントワーク事業などを手がけるカヤック<3904>は10日、神奈川県、小田原市と連携し、同社が開発したコミュニティ通貨サービス「まちのコイン」を活用した神奈川県の「SDGsつながりポイント事業」を、今年夏から本格的にスタートすると発表した。またこれに先駆け、小田原駅周辺および早川地区にて、2月24日よりプレサービスを開始するとしている。

「まちのコイン」アプリは、ブロックチェーン技術を使い、QRコードを介して、ユーザーがポイントを獲得・利用できるコミュニティ通貨サービス。ユーザーは地域活動などに参加するとポイントを獲得し、獲得したポイントは加盟店等で利用することができる(円への換金は不可)。2019年11~12月に鎌倉市で実証実験を実施した結果を踏まえ、小田原市では一部の地域を対象としてプレサービスを実施し、エリアを拡大し本導入に繋げたいと考えているという。

同アプリはダウンロードするだけで、鎌倉市内に限らず市外の人でも使用できる。鎌倉市での実証実験では、1円=1クルッポという単位で実施した。「まちのコイン」のもらう・つかう例としては、カフェ「Siblings kamakura」で、フードロス活動として、18時~20時限定で当日廃棄になってしまうパンを300クルッポで引き換えることができるほか、鎌倉で働く人が利用できる「まちの社員食堂」で、知らない人と知り合いになると100クルッポがもらえるといった例を挙げている。

「SDGsつながりポイント事業」は、神奈川県がSDGs(持続可能な開発目標)のさらなる普及促進を目指す取り組み。小田原市プレサービスは、2月16日から開始する同市の「SDGsウィーク」内にて「SDGs体感事業」として24日に発表し、プレサービスを開始するとしている。2020年2月24日~2020年夏頃まで、小田原駅周辺および早川地区の店舗にて利用できるようだ。

2019年11~12月に実施した実証実験は、鎌倉市22の店舗と団体を利用場所とし、約800人が参加したもよう。総流通量は約250万クルッポ(1クルッポ=1円相当)で、「SDGs活動に参加しやすくなった」という意見が多数みられたと報告している。


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