米電気自動車(EV)メーカーのテスラ社が26日発表した2021年第1四半期決算は売上高が前年同期比74%増の103億8900万ドル(約1兆1200億円)、最終利益は4億3800万ドル(前年同期は1600万ドル)でした。

新型コロナウイルスによる景気低迷から抜け出した中国でEV販売を伸ばし、7四半期連続で最終黒字を保ちました。

また、今回発表された第1四半期の財務報告において、2月初めに投資したとされるBTC15億ドルのうち、2.72 億ドルのBTCを売却していることが、明らかになっています。

今回、売却したBTCは「デジタル資産売却における収益」という項目で報告されています。

決算内容の内容は?

最終利益は業績が確認できる14年以降、四半期ベースで最高を更新した上、1株当たりの利益水準は93セントと事前の市場予想(79セント前後)を上回りましたが、他の自動車メーカーへの温暖化ガス排出枠(クレジット)の売却収入が業績を下支えしたものでした。

これは、本業以外の利益によるところが大きかったということです。その為か、26日の米国市場の時間外取引でテスラ株は終値を下回って取引されています。

テスラ社は2021年第1四半期決算では他の自動車メーカーへの温暖化ガス排出枠の売却収入として5億1800万ドルを計上することで4億3800万ドルの最終黒字を確保した為、仮にクレジット売却収入がなかった場合には、最終損益は赤字となっていた可能性があります。

要因は中国市場?

テスラ社の2021年第1四半期の世界販売台数は2.1倍の18万4877台でした。

同社は地域別の販売台数を明らかにしていませんが、調査会社のマークラインズによると期中の中国におけるテスラのEV販売台数は前年同期比3.7倍の約6万9000台となり、米国販売台数とほぼ並んだとされています。

2021年に上海市の工場から出荷を始めた新型車「モデルY」の販売が好調だったことも要因となっています。

テスラ社のビットコイン売却に関して

テスラ社の販売状況自体は好調となっています。製造業ではよくあることですが、ライン増設や研究開発などの費用は先行投資となり一時的に収益を圧迫します。

将来の利益確保の為という目的では、携帯電話会社などが顧客囲い込みの為に、多額の利益還元を行って一時的に赤字になるのと構造は同じです。

今回の事業収益が最終黒字だったことに対してはBTCの売却も起因していると考えられますが、テスラ社のElon Muskは下記のようにツイートで言及しています。

本ツイートでは、彼自身が保有するBTCは売っておらず、Teslaが保有する10%のみを売ったことを明らかにしています。

ソース:日経新聞

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