ブロックチェーン企業である米ConsenSysは8月31日、暗号資産(仮想通貨)ウォレット「MetaMask(メタマスク)」の2021年8月の月間アクティブユーザー数(MAU)が1,000万人を超えたことを発表した。

公式のブログによると、2020年7月に545,080人だった月間アクティブユーザー数が、2021年8月には10,354,279人となり、1年で19倍以上に増加したという。2020年9月にモバイル版を開始したことで、フィリピン、ベトナム、中国、インド、インドネシア、タイ、ブラジルなどのグローバル市場でのユーザー数が急速に増加した。2021年3月にMetaMaskモバイルでのトークン・スワップが開始されたこともユーザー数の増加に寄与したようだ。また、昨年からのDeFI(分散型金融)の盛り上がり、現在のNFTブームなどの暗号資産市場の拡大にも後押しされている。

2021年8月現在、MetaMaskを利用している上位15カ国は、フィリピン、米国、ベトナム、英国、中国、インド、ロシア、ブラジル、インドネシア、タイ、トルコ、ドイツ、フランス、カナダ、スペインとなっているようだ。ユーザー数の増加率では、アジアが1位で、ヨーロッパ、北米が後に続くという。

MetaMaskの共同創設者であるDanFinlay(ダン・フィンレイ)氏は「MetaMaskが成長したのは、コミュニティのおかげで、彼らは常に新しい構築方法や整理方法を考え出し、多くの改善を我々に求めている。今後もユーザーの安全を確保しつつ、彼らの創造性を引き出す手助けを続けることで、エキサイティングな未来が待っていると思う。」と述べた。

MetaMaskは、ノンカストディアル型のウォレットで、ユーザーは通常のブラウザを使ってDApps(分散型アプリケーション)にサインインし、それらを利用することができる。また、世界中のユーザーが自分の秘密鍵を持ち、所有することで、資金を完全にコントロールすることができる。自分の資金を保護し、取引したりどこかに送ったりしたいときに第三者を信頼する必要がなく、プライベートで安全な方法で自分の資金をコントロールすることを可能にしている。

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