米証券取引委員会(SEC)は、投資会社プロシェアーズ、ディレクシオン、グラナイトシェアーズより申請されていた9つのビットコインETF(上場投資信託)を拒否することを22日付で発表した。これでETFの申請可否は、残すところシカゴオプション取引所(CBOE)のビットコインETFのみとなり、この回答は9月30日に行われるとみられている。

SECは、プロシェアーズとディレクシオンがNYSEアーカ取引所におけるビットコインETFの上場を、グラナイトシェアーズがCboe BZX取引所におけるビットコインETFの上場を申請していたが、「詐欺や価格操作を防ぐ上でSECが求める水準に達していない」としてETFを拒否したもよう。一方で、ビットコインやブロックチェーン技術がイノベーションや投資として価値がないと判断したわけではないことも強調したという。

SECは先月、世界最大の仮想通貨取引所ジェミニを運営するウィンクルボス兄弟が申請したビットコインETFを却下している。ビットコイン取引のほとんどが海外の投機家、投資家により行われており、米当局の取り締まりの力が及ばないこと、価格操作の可能性などが依然、懸念材料となっているようだ。

ビットコイン(BTC)/日本円(JPY)価格は、22日午前10時過ぎに大きく高騰。8月8日以来、2週間ぶりに一時75万7200円の高値をつけた。これはSECによるビットコインETF承認の可否判断を前に、期待感が反映されたものではないかとする見方も存在する。


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