ステーブルコイン「USDC」において、異なるチェーン間でシームレスな転送を可能とするクロスチェーン転送プロトコル(CCTP)の公開が迫ってきています。

USDCを手掛けるCircle社の共同創設者兼CEOのジェレミー・アレール氏は「CCTPのリリースが近づいて来ている」とツイート。同氏はCCTPについて、”USDC 上に構築された、よりスケーラブルで効率的、安全でユーザーフレンドリーなアプリを促進するのに役立つ重要なインフラストラクチャである”と評しています。

異なるチェーン間でUSDCを利用したい場合、元のチェーン上でトークンをロックした後に別チェーン上でミントする方法が一般的ですが、この方法には潜在的なセキュリティリスクや流動性の断片化、悪いUXなどの問題が生じる可能性が付随しています。

CCTPでは、 送金元のチェーンで通貨をバーンし、転送先のチェーンで同額のトークンのミントが可能。開発者はCCTPを利用して、取引、融資、支払い、NFT、ゲームなど複数機能を搭載した新しいクロスチェーンアプリケーションを構築できます。

また、ユーザー側の変化としては、下記の内容等が可能になるとしています。

  • 異なるチェーン間でのクロスチェーンスワップ(例:Ethereum上のETHからAvalanche上のAVAXへ)
  • Ethereum上のUSDCを使用して、Avalanche上の分散型取引所でポジション保有
  • ワンクリックでAvalancheのUSDCを持つユーザーがUniswapでイーサリアムベースのNFTを購入し、OpenSeaで販売

CCTPは現在EthereumのGoerli testnetとAvalancheのFuji testnetで利用可能。2023年Q1にEthreum/Avalancheのメインネット、年内中にSolanaやその他チェーンに対応予定となっています。

先日、年次レポートが公開されたCircleでは、USDCの準備金の80%が3ヶ月の米国債で保有されていることが明らかとなりました。

同社は将来的に4大会計事務所の1つであるデロイトの監査を受ける予定であることを明かしています。

ユーロペッグ型ステーブルコインEUROCの開発も行うCircleは、先日Apple PayでCircle社の決済ソリューションが採用されるなど様々な分野で取り組みを進めており、今後各地域の規制と共に同社の動向に注目が集まります。

記事ソース:Circle資料

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