2024年第3四半期の暗号資産(仮想通貨)市場は価格が概ね横ばいのままで推移し、市場全体が次の大きな強気相場のきっかけを待っている状況といえます。
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一方でステーブルコインの取引高増加やトークン化された米国債の資産運用額の増加、Polymarketのような新たな注目アプリケーションの台頭など、ポジティブな面も直近数ヶ月で観測されています。また、ビットコインやイーサリアムのETF承認による市場への資金流入も続いており、暗号資産市場の基盤がさらに強化されてると言えます。
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ビットコインの未来を担う「BTCFi」
年末に向け市場からの期待が高まるなか、次のキーワードとして注目されているのが「BTCFi」です。
Glassnodeのデータによると、1兆ドルの時価総額を超えるビットコインの総供給量の7割が長期保有者(155日以上保有しているアドレス)によって保持されており、これらの流動性を解放することが新たなエコシステム拡大のきっかけに繋がるとの見方が一部では持たれています。
支払いやスケーリングに特化した「Lightning Network」、ステーキング機能では「Core DAO」や「Babylon」、スマートコントラクト機能では「Stacks」「Rootstock」「BOB」、インフラでは「Phoenix Wallet」など新旧のプロジェクトの発展が進んでいます。
一方で、BTCFiの発展がエコシステムに複雑さとリスクを追加しビットコインの中核となる精神に反する可能性があるとの指摘もなされています。
また、レイヤー2に関して、大手取引所CoinbaseはUTXOを用いたビットコインの設計はイーサリアムのアカウントベースモデルと比較するとレイヤー2には向いていない点があるとし、ビットコインのレイヤー2は既存インフラの代替策ではなく本来の機能を強化する補完技術として位置づけられている点に言及しました。
ビットコインのステーキングを実現しコンセンサスアルゴリズムとしてPoSの展開を目指すプロジェクト「Babylon」の第2回ステーキングラウンドで22891 BTCが集まったことなどから、BTCFiへの市場の期待は非常に高く、今後の動向に注目したい分野と言えます。
米大統領選の行方や中国の金融政策、中東エリアの緊迫など大きな外部要因となりうる要素も多く見られ、引き続きクリプト内外の動向に注目が集まります。
記事ソース:Coinbase
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