ビットコインマイニング大手マラソン（MARA）は、マイニング時の余剰熱を再利用し、フィンランドの約8万世帯に暖房を供給していると発表しました。
この取り組みは、6月に開始されたパイロットプロジェクトに基づいています。MARAは当時、フィンランドのサタクンタ地方の1万1千世帯に熱を供給していました。今回の拡張により、暖房ネットワークに6万7千世帯が追加されました。
6月の声明によると、同社はビットコインマイニングで発生する余剰熱に対処するための実用的な方法として、地域暖房技術を活用しています。このシステムは、水を一括して加熱し、地下パイプラインを通じて効率的に各家庭に温水を供給するものです。
ビットコインマイニングへのイメージ改善に繋げる狙い
ビットコインマイニングは大量の電力を必要とするため、環境破壊の懸念が常に指摘されてきましたが、そのイメージを覆す試みが模索されています。
ビットコイナーのトーマス・ブランド氏は、今回のMARAによる暖房供給事業がマイニング事業の環境への影響を軽減し、フィンランドの長期的な気候目標に合致すると述べています。彼はさらに、「フィンランドの電力生産構成は、大規模な消費の柔軟性がほとんどないため、産業用大規模フレキシビリティの観点から非常に魅力的である」と付け加えました。
MARAは熱リサイクル以外の取り組みも行っており、同社は今月初め、再生可能エネルギーポートフォリオを強化するため、テキサス州ハンスフォード郡の風力発電所を買収しました。
同社はこの買収がエネルギーコストの削減、送電網の混雑緩和、再生可能エネルギーの普及促進に役立つとしています。
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