欧州中央銀行(ECB)は、ブロックチェーン技術を活用した新たな決済システムの開発計画を発表しました。このシステムは金融機関が中央銀行マネーを用いて安全かつ効率的に決済を清算できるようにするものであり、将来的なホールセール型デジタル通貨(CBDC)の実現に向けた布石とされています。
プロジェクトは2段階で展開される予定です。第一段階では欧州の既存の決済インフラである「TARGET」と連携したブロックチェーン試験プラットフォームを構築し、金融機関間の決済のデジタル化を進めます。その後、第二段階として外国為替取引などの国際決済のデジタル化を視野に入れた長期的なソリューションの開発を計画しています。ただし、具体的な実施スケジュールは未定で詳細は適切な時期に発表される見込みです。
世界の中央銀行も同様の取り組みを推進しており、スイス国立銀行は2023年12月にホールセールCBDCのパイロット運用を開始し2026年まで延長する予定です。また、国際決済銀行(BIS)は中国・香港・タイ・UAEの中央銀行と共同で「mBridge」プロジェクトを進めており、国境を越えたデジタル決済の実験が行われています。英国でも小口決済向けのデジタルポンドの検討が進んでおり、ECB自身も2025年に「デジタルユーロ」構想の次フェーズへの移行判断を予定しています。
ECBのこの取り組みは欧州が先端技術を積極的に取り入れつつ、金融デジタル化を推進する姿勢を明確に示すものと言えるでしょう。
情報ソース:CNN
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