米国2025年第1四半期GDP成長率の発表を控える中、2022年初頭以来の低水準になると予想されており、経済の停滞懸念が強まっています。インフレ圧力も根強く、景気停滞と物価上昇が併存する「スタグフレーション」への警戒感も聞かれます。貿易赤字の拡大や内需の弱さが背景にあると見られています。
GDP予測には大きなばらつきがあり、アトランタ連邦準備銀行の予測モデル「Nowcast」は2.7%のマイナス成長を示唆する一方、フィラデルフィア連邦準備銀行のモデルでは2.5%のプラス成長が予測されています。しかし、いずれの予測においても、記録的な財貿易赤字が経済成長の足かせとなっている点は共通しています。
このような経済状況とは対照的に、ビットコイン市場は顕著な回復力を示しています。特にビットコイン現物ETFへの資金流入が活発で、先週も過去最大級の週間流入額を記録しました。これは、停滞するマクロ経済の中で、デジタル資産への資金シフトが起きている可能性を示唆する動きとして注目されています。
また、ビットコインの価格変動率が低下するなど、資産クラスとしての成熟を示す兆候も見られます。このため、低成長・高インフレ下で、ビットコインが資本の逃避先やスタグフレーションへのヘッジ手段となり得るか、再び議論が活発になっています。大手運用会社のファンドによる買い支えもあり、デジタル資産への資金フローは従来の経済指標とは異なる動きを見せています。
市場は今後、最新の物価指標(コアPCE)や来週のFOMC(連邦公開市場委員会)の結果に注目し、金融政策やインフレの動向を見極めることになります。
情報ソース:CryptoSlate
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