米国最大手の暗号資産取引所コインベースは、欧州連合(EU)の包括的な暗号資産規制「MiCA(Markets in Crypto-Assets)」に基づくライセンスをルクセンブルクで取得したと発表しました。これにより同社はEU全27カ国で正式にサービスを提供できるようになり、欧州本社をアイルランドからルクセンブルクに移転します。
MiCAはEU全域にわたって暗号資産に関する統一されたルールを定めるもので、消費者保護やコンプライアンスの徹底、規制の断片化の解消を目的としています。このライセンス取得により、コインベースはこれまで各国で個別に必要だった許認可を統合し単一の規制の下で約4億5000万人の巨大市場にアクセスすることが可能になります。
コインベースの最高政策責任者であるファリヤル・シルザド氏は「MiCAライセンスの確保は、我々の欧州事業にとって大きな前進です」と述べました。またこの節目を記念し、CEOのブライアン・アームストロング氏はルクセンブルクのリュック・フリーデン首相ら政府高官と会談しました。
コインベースが欧州の戦略的拠点としてルクセンブルクを選んだ背景には、同国がデジタルイノベーションに対して先進的な姿勢を取っていることがあります。コインベースによるとルクセンブルクはイノベーションと成熟した規制のバランスが取れた国であり、近年4つのブロックチェーン関連法を可決するなどデジタル金融政策を積極的に主導しています。
コインベースはMiCAライセンスを取得した初のアメリカ企業となります。欧州市場ではすでにOKX、Bybit、Crypto.comといった競合他社も同様のライセンスを取得しており、今後規制に準拠した企業間の競争が本格化するとみられます。
情報ソース:Coinbase
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