豊富なビットコイン(BTC)を保有するストラテジー社が、米国の主要株価指数であるS&P 500の採用基準を満たす可能性が高いことが明らかになりました。ビットコイン価格の上昇が同社の利益を押し上げており、これが実現すれば同社の異例の経営戦略が主流の金融市場で認められる大きな一歩となります。

同社は2025年第2四半期に110億ドルを超える純利益を報告する見込みです。これは保有するビットコインに公正価値会計を適用したことによるもので、未実現利益は最大140億ドルに達するとの試算もあります。この好業績によりS&P 500採用の最終条件とされる「過去4四半期の累積利益がプラス」という収益性基準を満たす見通しとなりました。

S&P 500は米国の時価総額上位500社で構成される代表的な株価指数です。同指数に採用されれば機関投資家からの資金流入が見込まれるため、アナリストからは同社にとっての「聖杯」とも表現されています。最終的な決定はS&P指数委員会に委ねられますが、採用が実現すれば同社のビットコイン中心戦略の正当性が高まりその地位は大きく向上します。

ストラテジー社は間接的な暗号資産への投資機会を求める投資家需要を背景に、株価が保有ビットコインの純資産価値を上回る水準で取引されています。このプレミアムを利用して株式発行で資金を調達しさらにビットコインを買い増すという独自のサイクルを確立しています。この戦略により、2020年以降の株価はS&P 500の全構成銘柄を上回るパフォーマンスを記録しました。同社がこれまでに取得したビットコインは59万7325 BTCに上り、評価額は639億ドル、未実現利益は210億ドルを超えています。

昨年、同社はすでにナスダック100やMSCIワールド・インデックスといった他の主要指数には採用されています。しかし今回のS&P 500採用の可能性というニュースにもかかわらず、7月1日の同社株価は下落するなど市場は冷静な反応を見せています。


The post ストラテジー社、S&P500採用が目前に appeared first on CRYPTO TIMES