アラブ発のウォレットサービス『Denarii Cash(デナリーキャッシュ)』はNEMのエンタープライズ向けブロックチェーン製品である『カタパルト』に2019年から順次、移行を始めることを公式ブログで正式にアナウンスした。
NEMカタパルトに移行することで、デナリーキャッシュのモバイルアプリのウォレットのパフォーマンスが上昇する他、モザイクベースで作成されたトークンにも対応できるようになる。
中東と北アフリカでサービスを展開
デナリーキャッシュのターゲットは中東と北アフリカの、いわゆるMENA地域が対象となっている。この地域の低所得および中所得の移民労働者は銀行に口座を作れず、賃金を安全に保管したり送金したりすることが難しいことが課題だ。
デナリーキャッシュはこの課題の解消を目指して作られた電子ウォレット。モバイル端末からいつでもどこでも送金、出金、支払いができるだけでなく、ユーザーの貢献に応じて独自通貨のDCASHを報酬としてもらえる。
これまではビットコインとイーサリアムにのみ対応していたが、カタパルト実装によりモザイクアセットにも対応することになる。
デナリーキャッシュはXEMの流動性をもたらす
デナリーキャッシュ共同創設者のJon Santillan氏はカタパルトの実装について以下のように述べている。
「デナリーキャッシュはコアとなるプラットフォームをNEMブロックチェーンへ移行することに焦点を当ててリソースを投下していたため、ここ数カ月間とても忙しくしていました。自分たちの決定にとても興奮していますし、行動を起こすことが待ちきれません。」
NEMの中東ゼネラルマネージャーPaul Christian氏はデナリーキャッシュがXEMの流動性へ与える良い影響があると語っている。
「デナリーキャッシュはプラットフォームとして法定通貨と暗号通貨の換金ができるようにすることで、XEMの流動性をもたらします。デナリーキャッシュがXEMを導入することに同意したので、私たちは協力できる範囲で彼らを支援しました。これは彼らがNEMのブロックチェーンを利用すると決めたことが主な理由だと思いますし、NEMのパブリックチェーンおよびプライベートチェーン両方の使用を増加させる、デナリーキャッシュを強化するためにNEMのテクノロジーを彼らが受け入れてくれて嬉しいです。」
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