Ravencoinはビットコインからハードフォークして生まれた、資金管理の課題を解決するプロジェクトです。この記事では、Ravencoinの特徴や最新情報、将来性などについて解説します。

Ravencoin(レイヴンコイン/RVN)の基本情報

コインの名称/Ravencoin(レイヴンコイン)
ティッカー/RVN
総発行量/210億枚
時価総額/約43億円
現在の発行量/約26億枚

※時価総額と現在の発行量については、2019年1月10日時点の情報。

Ravencoin公式サイト

Ravencoin(レイヴンコイン/RVN)の特徴

2018年に公開されたRavencoinは、資金管理を容易におこなえることを目的に計画された仮想通貨です。ブロックチェーン上で調達した資金と出資者を記録し、利益が出た時には速やかに出資者へと還元するまでの仕組みがRavencoin上で設定されています。ここからはRavencoinの主な特徴を見ていきましょう。

Ravencoinの特徴①プロジェクト作成機能がある

Ravencoinのブロックチェーン上には、自由にプロジェクトを作れる機能があります。この機能では、だれしもがオリジナルの資産をRavencoin内に作成でき、それに準じたコミュニティを持つことも可能。プロジェクト作成には手数料として500RVNが必要ですが、これは2019年1月10日現在の価格で約1,000円ほどです。このような価格でトークンコミュニティが作れることを魅力に感じる人は多いかもしれません。

 

また手数料として支払われた500RVNは、運営によってburn(燃焼:既に発行された通貨を燃やすことで発行枚数を減らすこと)されるため、プロジェクトが発案されるたびにRavencoinの総流通量は減っていく仕組みになっています。総流通量が減れば必然的にRavencoinの価値が高まっていくというわけです。

Ravencoinの特徴②独特のマイニングシステム

Ravencoinはマイニングでも独特の仕組みを導入しています。それがブロックチェーンの弱点でもある51%攻撃への対策を持っているという点。その対策について詳しく掘り下げる前に、51%攻撃について復習しておきましょう。

 

ブロックチェーンには、コミュニティ全体で監視しあうことによって不正を防ぐという分散管理の仕組みが採用されています。これは、特定のだれかが自分の利益のために情報を改ざんしようと試みても、ブロックチェーン上のほかの情報と整合性がとれなくなるため、不正な情報だと認識されてしまう仕組みです。

しかし、過半数のユーザーが悪意を持って改ざんを試みるとどうなってしまうでしょう?本来正しいはずの情報が少数派となってしまい、改ざんされた情報が正しいと認識されてしまいます。悪意のあるユーザーが過半数(51%以上)になると、根本の仕組みが崩れてしまう。これが51%問題です。

ビットコインなどは、ASIC(マイニング特化デバイス)を活用したマイニングによってたびたびこの脅威にさらされてきました。イーサリアムではこの問題に対抗するためにマイニング方式を従来のProof of Work(PoW)からProof of Stake(PoS)に変更することを検討しているほどです。

 

Ravencoinが採用しているASIC対策は、16種類のハッシュ関数を組み合わせるというもの。Ravencoinでは、X16Rという独特のハッシュアルゴリズムを採用しています。X16Rに利用されている16種類のなかには、主要な通貨で採用されているハッシュ関数も。ビットコインなどに使われているSHA256・ライトコインに使われているScrypt・イーサリアムに使われているEthashなどが16種類のうちの一部として利用されています。

 

このように複数のハッシュアルゴリズムを組み合わせたものは、RavencoinのX16Rのほかにも存在しています。もっとも有名なものは、ダッシュが採用しているX11でしょう。
X11も先に述べたASIC耐性のために開発されたハッシュアルゴリズム。配布開始された2014年以来、強いASIC耐性を維持しています。

また、Pigeoncoinという仮想通貨もそのうちのひとつ。PigeoncoinはX16Sというハッシュアルゴリズムを採用しています。
Pigeoncoinは、名前からもわかるようにRavencoinに触発されて開発されました。そのため、ハッシュアルゴリズムにおいても似たような性質を持っています。

※PigeoncoinのPigeonとはハトという意味。Ravenはカラス。

 

Pigeoncoin(ピジョンコイン/PGN)の基本情報

コインの名称/Pigeoncoin(ピジョンコイン)
ティッカー/PGN
総発行量/210億枚
時価総額/約1,500万円
現在の発行量/約17億枚

※時価総額と現在の発行量については、2019年1月10日時点の情報。

Pigeoncoin公式サイト

Ravencoin(レイヴンコイン/RVN)の将来性

こちらはRavencoinの2019年1月10日現在のチャート。Ravencoinは上場後、大きく値を上げました。2019年1月となった現在でも、そのとき記録した7円という価格が最高価格となっています。

その後は、上昇と下降を繰り返しながらすこしずつ収束。何度か一時的な高騰を見せましたが、現在は約2円ほどで取引されています。この金額は上場直後の金額とほぼおなじ水準。最高価格からはおおきく値を下げていますが、今後次第でまだまだ可能性のある通貨だということがチャートからはうかがえるでしょう。

 

また将来性にかかわる重要な点として、既に公式ウォレットが用意されていることが挙げられます。Ravencoinの公式ページ『DOWNLOADS/LINKS』に用意されているのがRavencoinの公式ウォレット。このウォレットはWindows OSだけでなく、Mac OSやLinuxにも対応しています。マイナーなコインでは対応ウォレットをさがすのに苦労することが少なくないので、既に公式ウォレットが用意されている点はとても前向きに考えられる点です。

※ウォレットは以下の手順で入手できます。
DOWNLOADS/LINKS内「Download Binaries」→「mining free」

 

提携・協賛している企業などは公式ページに記載されていません。ただし、Medici Venturesというベンチャーファンドとは関係を持っています。現在でもRavencoinを多数保管しマイニングもおこなっているMedici Venturesは、NASDAQにも上場しているOverstock.comという企業が運営しているファンドです。

 

2018年11月には大手仮想通貨取引所であるBinanceに上場したことも話題となりました。Binanceでは上場コインを投票で決めており、注目度の低い通貨は上場されることがありません。このトピックからはRavencoinへの注目を見て取ることができるでしょう。この上場のニュースを受けて、Ravencoinは前日比20%以上の上げ幅を記録しています。

Ravencoin(レイヴンコイン/RVN)、取り扱いのある取引所

2019年1月10日現在、Ravencoinを取り扱う国内の取引所はありません。購入する場合には、海外の取引所を利用することになります。

取り扱いのある海外の主要な取引所は以下。

既に口座を開設しているなど特別な事情がない限り、Binanceを利用して取引するのが無難な選択です。

Ravencoin(レイヴンコイン/RVN)、日本への影響は?

過去には日本でも、出資者を募りプロジェクトを立ち上げるクラウドファンディングがおこなわれていました。募集プロジェクトのジャンルは、音楽・ゲーム・ファッションなど多岐にわたります。そのなかには億を超える資金の調達に成功した例もありました。

Ravencoinがもたらす資金移動の円滑さは、大きな可能性を秘めたものです。クラウドファンディングなどの既存のサービスとの親和性はもちろん、まだ見ぬ新しいサービスと協調していくことも可能でしょう。これからの経済の仕組みを考えたとき、価値が見出されるプロジェクトがRavencoinなのかもしれません。

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