ソフトバンクとアメリカのブロックチェーン企業TBCAsoftはブロックチェーンによるID情報管理・認証を推進するワーキンググループを、通信事業者のグローバル・ブロックチェーン・コンソーシアムであるCarrier Blockchain Study Group(CBSG)で発足させたことを発表した。

アプリケーションで個人情報を管理

TBCAsoftはワーキンググループ発足に伴ってアプリケーションフレームワーク基盤『Cross-Carrier Identification System」(以下「CCIS」)』を構築する。

通信事業者はCCISを利用することで、ブロックチェーンを活用したID情報管理や証明書の検証を容易に行うことができるようになる。

ソフトバンクとTBCASoftは、CBSGの下でこのワーキンググループの運営をリードし、世界中のCBSGのメンバーと連携し、CCISの有用性を検証する。

中央集権的な個人情報管理のリスクを指摘

ソフトバンクのプレスリリースでは、既存の通信事業者の個人情報管理が「多数のユーザーを持つ特定の企業などにより管理された中央集権的なデータベースに頼っている」と指摘している。

こうしたシステムを提供するサービスプロバイダのデータベースに頼ってしまうと、結果としてデータベースと連携している無数のサービスプロバイダにも個人情報を開示することになってしまうリスクがある。

CCISでは通信事業者の高い信頼性を基準にした個人情報をブロックチェーンに記録する。そのためユーザーは知られたくない個人情報を提供することなくIDの発行・保管・認証ができる。

通信事業者のコンソーシアムCBSGとは

通信事業者のグローバル・ブロックチェーン・コンソーシアムであるCarrier Blockchain Study Group、通称『CBSG』はソフトバンクや米スプリント、台湾のファーイーストンなどの通信キャリアが2017年9月に発足させた。

CBSGはコンソーシアムに参加する通信事業者とそのユーザー向けに、ブロックチェーンを活用した安全な国際送金、清算や決済、個人認証、IoT端末向けアプリケーションといった多様なサービスを提供することを目的に運営されている。

ブロックチェーンに積極的なソフトバンク

ソフトバンクはブロックチェーンを利用した実証実験や研究を積極的に推進している。

決済領域でも、TBCAsoftと提携してブロックチェーンを活用したモバイル決済のフィールドテストを成功させている。

また、出資しているアメリカのフィンテック企業SoFiがコインベースと提携し仮想通貨取引所サービスに参入している。

この他にもマイニングやブロックチェーン広告など、多岐にわたって出資・参入を進めている。

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