4月8日—14日にワシントンで開催された世界銀行グループと国際通貨基金(IMF)の年次総会で、アフガニスタンとチュニジアの両国中央銀行総裁がブロックチェーン技術を利用した国際の発行を検討していると発言した。アジア・タイムズ紙が報じた。もしも実現すれば、国家としてはじめての試みとなる。

アフガニスタン中央銀行総裁のKhalil Sediq氏はアジア・タイムズの取材に応えて、同国の鉱業、エネルギー、農業分野における民間投資として58億米ドル(円)を調達するためにブロックチェーン技術を利用した国債を発行することを真剣に検討していると話している。

また、チュニジア中央銀行総裁のMarouane El Abassi氏は北アフリカ諸国がビットコイン国債の発行を検討するための作業部会を創設したと述べている。

元世界銀行職員であるAbassi氏は、チュニジアは世界で最初に電子通貨を発行した国の1つであり、すでにチュニスを拠点とするDigitU社が開発したシステムを通じてデジタルキャッシュ決済を行っているとも紹介している。

国際通貨基金専務理事のクリスティーヌ・ラガルド氏は同年次総会の基調講演において、ブロックチェーン技術を使った債券発行の可能性はあるとしつつも、まずはサンドボックス制度(特区内で現行法を中止して検証するアプローチ)などを利用したクローズドな環境下で試されるべきだと発言している。

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