日本銀行の黒田東彦総裁は20日、フェイスブックの独自仮想通貨「Libra(リブラ)」について「仮想通貨が支払い手段として人々の信認を得られるのか、金融システムにどのような影響を及ぼすのか、動向を注視したい」と発言したことが一部報道により明らかとなった。

報道によれば、黒田総裁は、仮想通貨「リブラ」の報道については承知しているが、内容は十分に承知しておらず、具体的なコメントは差し控えるとしたようだ。

フェイスブックは18日、独自の仮想通貨「リブラ」の構想を明らかにした。フェイスブックの子会社として新設されるカリブラ(Calibra)で2020年に新仮想通貨リブラを管理するためのデジタル・ウォレットサービスを提供し、フェイスブックのメッセンジャーやワッツアップなどで利用できるようになる。

「リブラ」については、19日、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が「利点もあるがリスクもある」と指摘したほか、フランスのルメール財務相も「リブラ」を規制する必要性があると訴え、独自通貨の開発で、主権国家に代わろうとすべきではないと主張している。また、英イングランド銀行のカーニー総裁も18日、「高い基準の規制が必要」と言及したようだ。


<HH>