Zホールディングス<4689>(ヤフーから商号変更)の完全子会社Zコーポレーションが出資する暗号資産(仮想通貨)取引所タオタオ(TAOTAO)は9月30日、万が一不正ログインにより顧客が損失を被った場合、最大100万円まで補償する制度を導入したと発表した。

同社は近年、仮想通貨取引をめぐる資金流出がいくつか発生しており、そのいずれもが外部からの不正アクセスによるものだと指摘している。このため、同社では24時間365日セキュリティシステムの監視・運用を行うほか、コールドウォレット(インターネットと接続せずに仮想通貨を保管するウォレット)とマルチシグ(複数人の承認が必要な仕組み)を導入。また、二段階認証によって不正ログインを防止するなど、セキュリティ対策を講じてきた。

今回、万が一の不正ログインが発生した場合に関する補償制度を導入することで、顧客により安心して取引を行ってもらえるよう、環境設備を図ったと説明している。

同制度では、2段階認証を設定しているアカウントを対象に、ログインIDやパスワードの盗難での不正ログインによる不正出金によって被る「なりすまし」による損害について、 1回の請求で最大100万円を補償するとしている。引受け保険会社は東京海上日動火災保険、取り扱い代理店はエーオンジャパンが担うという。

タオタオは2017年5月、「ビットアルゴ取引所東京」として設立し、同年12月に仮想通貨交換業者として金融庁より登録を受けた。2018年4月にZコーポレーションが資本参加し、2019年2月に「タオタオ」に社名変更。2019年5月より取引サービスを開始している。

タオタオでは、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)で現物・レバレッジ取引を可能とし、リップル(XRP)、ライトコイン(LTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)の3通貨でレバレッジ取引を可能とする。毎週水曜日の12時~15時および18時~18時半に実施するメンテナンスを除く24時間365日取引が可能としている。


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