近畿大学(大阪府東大阪市)は13日、2019年11月18日~22日までの5日間、「ブロックチェーン研究プロジェクト」の一環として、学生が開発した事前決済サービスを学内のカフェに試験導入すると発表した。約30人のモニター学生がサービスを利用し、学生の利便性向上、昼休みの混雑緩和や、カフェスタッフの負担軽減について確認する実証実験を行うという。

「ブロックチェーン研究プロジェクト」では、学生と企業が連携して、ブロックチェーンの特性を生かしたサービスの開発を目指している。今回は、学生が「昼休み中にキャンパス内のカフェや食堂にて行列が発生する」という課題を解決するため、ブロックチェーン企業Opening Line社のサポートを受け、ウェブサービス「MOAP(Moblie Order And Pay)」を開発したとしている。

「MOAP」は、飲食店において、事前注文と事前決済をすることができるサービス。ユーザーはウェブページで注文と支払いを行い、商品の準備が完了すると店舗からスマートフォンに通知が届き、列に並ばずに商品を受け取れる。近畿大学は「ブロックチェーンを活用しているため、注文の間違いや改ざんが起こらず、将来的に暗号資産(仮想通貨)を含めて様々な決済サービスが利用できる可能性がある」と伝えている。

近畿大学では、2019年9月にオープンした次世代型新食堂「DNS POWER CAFE」「THE CHARGING PIT&DINER」において、支払いの大半をキャッシュレス決済とし、スマートフォンアプリによる事前オーダーを導入している。今回のサービスでは、新たにブロックチェーンを活用したシステムを検証し、今後の学生サービスの向上につなげていきたいと述べている。


<HH>