仮想通貨を活用した貸付を可能にするプラットフォームが徐々に浸透しつつあるという。信用貸しやスコアリングといった従来のプロセスとは異なり、仮想通貨を担保として自動的にスマート契約が成立するという仕組みである。仮想通貨メディアのCoinTelegraphが12月5日、報告している。

ブロックチェーン会社Graychain Ltdのレポートによると、仮想通貨レンディング業界全体は47億ドルと推定されており、2019年の第1四半期には5,400件以上、第2四半期には18,500件以上もの新規ローンが確認されているという。ただし、2018年の報告では貸し手は8700万ドルの利息を得るだけとなっており、利益率は非常に薄いことも報告されている。

現在、有名な仮想通貨レンディングのプラットフォームには5つがある。信用格付けを必要としない「SALT Lending」、軍用規格のセキュリティが施されている「Nexo」、アプリでも利用可能な「Celsius Network」、ローンに利用できる仮想通貨の種類が多い「YouHodler」、リクルートが出資したこと知られる「BlockFi」の5つだ。

仮想通貨のリスクの高さや低い収益性にも関わらず、仮想通貨ローンが勢いを増していることはバブルの兆候にも見られるとBloombergなどのメディアには報じられている。しかし、こうしたDeFi(分散型金融)は海外のブロックチェーン領域で今注目されている分野の一つであることには違いない。引き続き動向に注目したい。

(記事提供元:HEDGE GUIDE)
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