ビットコインはドルベースの心理的な節目ともみられていた7000ドルや、テクニカル面での中長期的なサポートラインの一つである200日移動平均を割り込んだが、足元7000ドル台半ばまで値を戻している。

一部国内取引所が出している投資家の未決済建玉情報(12月22日時点)によれば、75万円の買いが15日時点比では279枚→274枚とほぼ横ばい、75万円の売りは同比で165枚から137枚と売りのポジション変更がやや目立った。一方、海外大手取引所ビットフィネックスの建玉は、11月下旬からロングポジションが増加しており、22日時点のロング・ショートの比率は今年最大の90%超えとなっている。12月16日辺りからポジションが急増していたショートに関しては、19日の10749枚をピークに減少。22日時点では4500枚ほどとここ一週間ほど積み上がっていたショートポジションは一気に解消されている。

ビットフィネックスのショートポジションとビットコインの相関係数は−0.09と全く相関性はないものだった(取得可能な3ヶ月データで計算)が、ボリュームが大きいビットフィネックスのショートポジション減少を買い戻しと想定すると、足元のビットコイン反発も何となく説明はできそうだ。

一般的にはショートが膨らんでいる状況では、買い戻しをきっかけとした相場反転への期待感が高まる一方、ロングがひたすら積み上がっている状況は、投げ売りをきっかけとした一段安への警戒感も高まりやすくなる。ビットフィネックスでの買い戻しが一巡したと考えると、先週からのビットコインの短期的な反発は一巡したとの見方もできよう。

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