以下は、フィスコ客員アナリストの大石哲之(「ビットコイン研究所)」代表、ツイッター@bigstonebtc)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2020年5月7日に執筆

半減期まであと5日となり、足元のビットコインは9,000ドルを突破している。アルトコインも戻しているものの、ビットコインの伸びには追いついておらず、勢いがない。

米コインデスクの記事によれば、0.1ビットコイン未満を保有するアカウントが急増しているようだ。つまり900ドル未満のアカウントだ。これは、米国で給付された1,200ドルの小切手の額とほぼ一致すると分析しており、個人のお金が仮想通貨市場に流れているのではないかとする向きもある。日本でも10万円の給付金の行方が議論されている。自粛のなか消費を拡大するような外食・買い物・旅行といったものができず、消費すると資産投資に向かうのではないかとの予想である。消費が低迷するなか株価の長期的な回復が見込めないとすると、足元好調で実消費とは関係の薄い世界で動いている仮想通貨が有利である。アルトコインの中には外国送金や消費活動といった現実世界の実需と結びついているとされているものも多い。それが強みと言われていたが、今の状況をみると、特に実需と無関係のビットコインなどの純粋コインのほうが強いといえよう。また実需と結びついていない、株式などとの相関関係が薄いということこそビットコインの購入根拠になるということも次第にハッキリとしてきたのではないだろうか。

半減期の当日に向けての相場だが、すでに日時が予めわかっていることから、当日その瞬間での高騰は考えにくい。すでに9,000ドル水準に織り込まれており、半減期の前後はこのまま過ぎていくと予想される。煽りや噂に左右されず冷静に当日を迎えたい。

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執筆者名:大石哲之(Tetsu ‘BIGSTONE’ OISHI)
ブログ名:ビットコイン研究所

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