NIKEは、NFT・Web3への参入に成功している企業の1つです。

これまで、NIKE関連のNFT(子会社のコレクション含む)は250億円以上の収益を上げており、取引高も1,000億円を超えています。

仮想通貨市場全体が落ち込みを見せている中、プラットフォームの立ち上げなど積極的な動きを見せており、今後もチェックしていきたい動向がいくつかあります。

この記事では、そんなNIKEとNFTのこれまでの主な動向やこれからについて、取り上げています。

NIKEとNFT

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2021年から2022年にかけて、知名度の高いブランドを持つ多数の企業が、NFTやWEB3への参入を表明してきました。

関連:ハイブランド企業によるNFT活用一覧

その中でも、NIKEはもっとも積極的な企業の1つとして挙げられます。これまで、関連企業(RTFKT)の買収からスニーカーをモチーフにしたNFTの販売等の積極的な動向を見せています。

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NFTの流通・収益額を見ても、これまで1.8億ドル以上(約250億円)の収益を上げており、NIKE(CloneXなどを含む)の存在感は圧倒的です。2位のドルチェ&ガッバーナとも大きな差が付いていることが分かります。(2022年12月時点)

これまでの取り組みやすでに発表されている動向などから、今後もNIKEではNFTやWeb3にまつわる取り組みが発表されていく可能性が高いと言えるでしょう。

NIKEとNFTの主な動向まとめ

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これから、NIKEとNFTに関する主な動向について年代別にいくつか取り上げていきます。NIKEのこれまでの取り組み・事業などについてチェックしていきましょう。

2019年~2020年 – 商標と特許

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具体的なNFTの発行などは見られなかったものの、2019年から既にNIKEはクリプト周りの特許や商標を取得しようと試みていました。2019年4月には、仮想通貨関連と見られる商標「CRYPTOKICKS」の申請を提出しており、こちらの商標は後述するプロジェクトと関連があるものと見られます。

2019年の年末には、スニーカーをトークン化する特許も取得していました。特許の内容としては、NIKEがスニーカーに対してIDを生成し、各スニーカーに対応するトークンを発行するというものです。

こちらも、後述するプロジェクト(Cryoto kicks iRL)と親和性の高い特許であると言えるでしょう。

2021年 – RTFKTの買収

2021年に、NIKEは「RTFKT」の買収を発表しました。RTFKTは、バーチャルなスニーカーやClone Xを展開するNFTのプロジェクトの1つです。著名なアーティストである村上隆氏と提携し提供されたCloneXのアバターコレクション(NFT)などでも知られています。

著名なブランドとNFTプロジェクトのコラボはいくつか見られた事例ではあるものの、買収を行うというのは初めての事例でした。

買収以降、NIKE関連のNFTの動向はRTFKTが中心になったりコラボが行われることが少なくないため、NIKEの動向に注目している方は、RTFKTもウォッチしていくのがおすすめです。

2022年 – NFT・プラットフォーム・スニーカーの展開

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2022年はNIKE、RTFKTの動向が活発的になった年でした。これから、主な動向についてまとめていきます。

Dunk Genesis CRYPTOKICKSの発表

2022年4月に、NIKEが買収したRTFKTは、スニーカーをモチーフにしたNFTであるDunk Genesis CRYPTOKICKSを発表しました。NIKEとコラボしたNFTということもあり、各シューズには、NIKEのロゴがデザインされています。

直近では、フロアプライス・取引高ともに下落傾向にあるものの、これまで7,900ETH以上の取引ボリュームがあります。(2022年12月時点)

.SWOOSHの発表

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2022年11月には、WEB3プラットフォームである.SWOOSHを発表しました。

.SWOOSHは、バーチャルな製品の共同制作を行う機会などを提供するプロジェクトの総称で、デジタルコレクションの立ち上げなどさまざまな動きが見られると考えられています。

プラットフォームということもあり、コミュニティに向けたさまざまなサービス・イベント・体験などが立ち上げられていく旨が示唆されています。

関連:NIKE(ナイキ)web3プラットフォーム「.SWOOSH」を立ち上げ

サッカーユニホームのドロップ

同じく2022年11月に、サッカーユニホームのNFTを抽選でドロップする発表を行いました。

抽選の参加に伴って必要なのはRTFKTアカウント、MetaMaskといったものでしたが、CloneX保有者は当選確率が上がるという特典が見られました。時期的に2022年ワールドカップに伴ったドロップと見られます。

関連:サッカーユニホームNFTを抽選でドロップ

Cryptokicks iRLの発表

2022年12月には、RTFKTによってNIKEとコラボしたスニーカーであるCryptokicks iRLが発表されました。Cryptokicks iRLは、NFTを購入することによって現物のCryptokicks iRLスニーカーを手に入れることが可能です。(米国居住者向け)

現物のスニーカーは、さまざまな技術を搭載した最先端のスニーカーとなっており、NFTとスニーカーを連動させる機能や自動で足にフィットさせる機能などが付与されています。

さまざまな取り組みから、2022年はNIKEとRTFKTの動きが積極的になっていると言えるでしょう。

関連:スニーカー「Cryptokicks iRL」を発表

今後のチェックしたい予定・動向

  • 新たなスニーカーなどの取り組み
  • プラットフォームを軸にした活動

これから、NIKEとNFTの今後について注目していきたいトピックをいくつか取り上げていきます。NIKEとNFTのこれからをチェックしていきましょう。

新たなスニーカーなど従来どおりの取り組み

これまで、NIKEはRTFKTとのコラボなどを通して、NFTや現物(Cryptokicks iRL)などのシューズを発表しています。

上記のような傾向を考慮すると、今後も何らかの形でNFTを用いたサービス、プロダクト、作品を世に出していく可能性が考えられます。

また、NIKEはROBLOXにて「NIKELAND」を提供しているのでNFTのみならず、今後メタバースの領域においても何らかの動向を見せる可能性があります。

プラットフォームを軸にした活動

まだ、はっきりとした全貌が明らかになっていないものの、NIKEが発表したプラットフォームである.SWOOSHではさまざまな活動を行っていく旨が公表されています。

そのため、.SWOOSHを通したさまざまな活動についても注目していきたいです。特に2023年には、デジタルコレクションを.SWOOSHから展開していく旨が示唆されています。

NFT・Web3の領域としてどのように関連していくは、まだ正確にはわかっていませんが今度の動向が気になるところです。

他ブランドの登場

NIKEがNFTやWEB3周りの参入に積極的ではあるものの、NIKEのみではありません。前述した通り、NIKE以外にもNFTを発行しており、既に収益を上げているブランドは多数見られます。

例えば、NIKEと同じくスニーカーとして著名なadidasもデジタルファッションNFTやBAYCとコラボしたNFTプロジェクトを発表する動きを見せています。

NIKEの成功事例から今後ファッション、スポーツブランドや企業から、同じような動きをする可能性が考えられます。どういった企業がNFTに参入していくのか楽しみです。

関連:adidas(アディダス)デジタルファッションNFTを公開

NIKEとNFTについてまとめ

この記事では、NIKEとNFTの動向についてご紹介しました。

NIKEは、非常に積極的にNFTやメタバースに参入しており、プラットフォームの立ち上げなども行っていることから、今後も何らかのイベントが期待できると言えるでしょう。

一方で、ハイブランドがNFTに続々と参入している状態なので「ブランド × Web3」というのは、業界を盛り上げる領域になっていく可能性が考えられます。

– 参考リンク–

  • dotSWOOSH 公式サイト:https://www.swoosh.nike/location
  • RTFKT Twitter:https://twitter.com/RTFKT
  • NIKE Twitter:https://twitter.com/Nike
  • OpenSea:https://opensea.io/collection/rtfkt-nike-cryptokicks

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