ビットコインマイニングの禁止が意図せず炭素排出量を増加させ、年間最大250万トンの排出増につながる可能性があることが、Exponential Scienceとユニバーシティ・カレッジ・ロンドンの最新研究により指摘されました。
研究によると、カナダやノルウェーなど再生可能エネルギーを多く使用する国での禁止は、意図せずに排出量を増加させる可能性があると判明しました。例えば、カナダでは水力や原子力エネルギーの割合が高いため、マイニングが炭素集約的なエネルギーを使用する地域に移ると、世界の炭素排出量が大幅に純増加する可能性があります。同様に、パラグアイ、エルサルバドル、ノルウェーでも同様の排出増加が予測されています。
一方、カザフスタン、中国、マレーシアといった化石燃料に依存する国での禁止は、排出量削減に寄与する可能性があります。例えば、カザフスタンでは、マイニング活動を制限した場合、年間最大340万トンの排出削減が見込まれています。
米国の場合
米国でも同様の影響が確認されました。石炭に依存するエネルギー網を持つケンタッキー州やジョージア州では、禁止が排出量削減につながる可能性がある一方で、再生可能エネルギーが多いニューヨーク州やテキサス州では、マイニングが炭素集約的な地域に移ることで排出が増加するリスクがあります。
こうした意図しない影響に対処するため、研究者たちはより洗練された規制アプローチを提案しています。炭素排出が多い地域で、マイニング事業への再生可能エネルギー利用を奨励する政策や、低炭素エネルギー源が豊富な地域へのマイニングの移転を支援する政策が、環境目標と暗号資産産業の成長の両立を支援できると主張しています。
情報ソース:Exponential Science
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