イーサリアム(Ethereum)メインネット上の分散型取引所(DEX)取引量が、2024年12月のピーク時から約半分の水準まで落ち込んでいます。
2024年末はDEX市場が加熱し、同年12月には全チェーン合計で約4630億ドルもの月間取引高を記録する過去最高水準となりました。しかしガス代高騰や混雑を嫌気したユーザーの一部が、ミームコインブームに沸いたソラナなどに流出したことで、2024年10月から2025年2月にかけては一時的にソラナ系DEXの月間出来高がイーサリアムを上回る場面も見られました。
さらにUniswapなど主要なイーサリアム系DEXがレイヤー2や他チェーン上に展開する動きも、メインネットからの流動性と取引の分散を後押しした要因といえます。
一方、2025年3月にはイーサリアム系DEX全体(レイヤー2を含む)がソラナ系を再び上回り、首位の座を奪還しました。機関投資家など深い流動性と信頼性を求める層は依然としてイーサリアムを好んでおり、新興チェーンとの住み分けが進むと考えられます。
イーサリアム上のDEX取引量が伸び悩む要因には、(1)市場熱狂の沈静化による取引減少、(2)他チェーンやレイヤー2への移行による分散が挙げられます。短期的にはイーサリアムの手数料収入減少につながる可能性があるものの、長期的にはマルチチェーン化が進むことでメインネットの混雑が緩和され、さまざまな環境との相互運用性が向上すると期待されています。
情報ソース:CryptoSlate
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