スイスに拠点を構えるブロックチェーン・エコシステムのプロジェクト『Waves(ウェーブス)』はスマートコントラクトを実装できる機能をローンチし、Dappsプラットフォームに参入することを発表した。

Dapps開発者向けに設計されたプログラミング言語『RIDE(ライド)』もメインネットにリリースされている。

イーサやイオスとの差別化ポイント

スマートコントラクトによるDapps開発プラットフォームとしては、イーサリアムやイオス、トロンなどが先行している。

ウェーブスが差別化として押し出したいポイントはいくつかある。プレスリリースでは以下のポイントが挙げられている。

  • 独自プログラム言語のライド(RIDE)
  • 遅延評価
  • 形式的検証
  • ガス(Gas)費用なし
  • 固定のトランザクション手数料
  • 拡張性のあるシステム特性

イーサリアムでのDapps開発では、トランザクション手数料として利用するガスの価格が安定しないことがしばしば問題視されている。

ウェーブスではトランザクション手数料は固定とし、トランザクションが集中している時間帯でも手数料は固定となる。

また、独自のプログラミング言語『ライド』が開発者にどう評価されるかも、ウェーブスの今後を占う材料となる。

開発者はウェーブスでDappsを開発するためだけに新しい言語を習得することになるが、その手間を補う利便性をアピールできるか。

新興勢力が存在感増すDapps市場

Dapps情報サイト『Dapp.com』の発表した調査によると2019年の第1クオーターの取引量は32億ドルにのぼり、そのうちイオスとトロンが10億ドルを超えており、トップの座を争っている。

また、第1クオーターにDapp.comに追加されたアプリケーションは504あり、そのうち約半数がイーサリアムプラットフォームを利用している状況だ。

主要な4つのプラットフォーム(イーサリアム、イオス、Steem、トロン)のうち、もっともアクティブユーザー率が高いのはイオスで、95%が第1クオーターでアプリを起動している。

この状況からもわかるとおり、イーサリアムはアプリ数に対して取引額が少なく、アクティブに利用されているのはイオスとトロンがメインになりつつある。ウェーブスはこの4強に割って入ることができるか。

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