以下は、フィスコ客員アナリストの大石哲之(「ビットコイン研究所)」代表、ツイッター@bigstonebtc)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2020年4月27日に執筆

足元ビットコインが好調で7,500ドル前後で推移している。ツイッターの発言分析によれば、「半減期」に関する言及が一日で63%上昇、ビットコイン(BTC)に関する言及も6%アップしたという。

Googleトレンドにおいても、半減期の検索数は3日29以降で3倍近くに。検索のインタレストは、エストニア、スロベニア、オランダ、ルクセンブルグ、スイスといった地域が特に高くなっていた。

さて、半減期にまつわることといえば、ゴールドとの比較で面白い数字がでている。ゴールドのインフレーションレート、つまり年間の産出量と、ビットコインの新規発行量の比較である。

ゴールドは、既に存在するゴールドの量に対して、年間〜2.5%の新規産出があるといわれている。一方で、ビットコインは半減期後に、1.8%になる。単純に比較できるわけではないが、希釈化という意味では、参考になろう。

また、180百万ドルのUSDTが直近で発行されており、価格を押し上げる要因になっている模様だ。USDTの発行の直後にビットコイン価格が上がるという相関はよく知られており、今回もその法則が確認された。

半減期前後でいえば、コロナショック前の価格である7,500-8,500のラインを維持できれば問題はあまりないだろう。この水準であれば、マイナー(マイニングというコインの新規発行に必要な計算作業)の離脱は当然あるものの、壊滅的にハッシュレート(マイニングの計算速度)が減少するとも考えられず、より骨太で効率化されたマイナーが生き残ることになる。半減期後は、収益が圧迫されるマイナー、撤退を余儀なくされるマイナーの処分売りやヘッジポジションなどが整理される時期を数カ月見込んで、秋口くらいからの再上昇を期待したい。

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執筆者名:大石哲之(Tetsu ‘BIGSTONE’ OISHI)
ブログ名:ビットコイン研究所

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