米証券取引委員会(SEC)は23日、ビットコイン関連ETFの9件の申請却下に関する決定を見直す方針を示した。SECのスタッフは、22日に、新たに3社のビットコイン関連ETFの申請を却下。商品が不正や価格操作に対応しているか確信できないことを理由に挙げた。投資家の間では、「上場の承認は程遠い」との失望感も浮上した。

現在4人で構成されているSEC委員のひとりで、ビットコインETFの上場に唯一賛成しているピアース委員は、申請を却下したスタッフの判断について他の委員らと見直す方針を、ウェブ上で明らかにした。SECスタッフはこのような申請に関する決定を下す代理権を有す。委員会と、SECの委員長は望めば、見直しを行う権力がある。

ただ、賛成票は1票だけで、クレイトン委員長を含む3人の委員が反対姿勢を崩さず、決定が覆されるのは困難と見られている。当局は、引き続き仮想通貨の新たな革新的なプラスの要素と、価格操作やその匿名性の特質から悪用されるマイナスの要素の均衡点を探っていかなければならない。

SECのETF上場申請に関する決定の見直し報道を好感し、ビットコインは23日続伸。前日比3%高の6610ドル付近で推移。CBOEビットコイン先物(9月限)は6635ドルまで上昇した。

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