最近、XRP Ledger上で発生したウォレットの不具合が、XRPコミュニティ内で混乱と様々な憶測を呼びましたが、リップル社のCTO(最高技術責任者)でありXRP Ledgerの設計者でもあるデビッド・シュワルツ氏が状況を説明し、事態の沈静化を図りました。

発端となったのは、あるユーザーが通常のトークンスワップ操作を行った際に、10,000 XRPという高額な金額が「Xaman Service Fee(Xamanサービス手数料)」として支払われようとしたトランザクションが記録されたことです。このトランザクションは、送金元のウォレットのXRP残高が不足していたため(リザーブ要件を除く)、「UNFUNDED_PAYMENT」というステータスで最終的に失敗に終わりました。

しかし、意図しない形で10,000 XRPもの大金が手数料として表示されたことは、コミュニティに驚きと懸念をもたらしました。SNSなどでは、「ソフトウェアの誤動作ではないか」「悪意のある第三者による操作ではないか」「Xaman Wallet(特定のXRPウォレットアプリ)の信頼性に関わる問題ではないか」といった声が上がりました。さらに憶測は広がり、一部では「XRPLの方向性を批判する特定の企業や開発者を狙った、意図的な評判毀損や攻撃ではないか」といった見方まで出る事態となりました。

こうした状況を受け、デビッド・シュワルツ氏がXなどを通じて説明を行いました。同氏によれば、この問題は意図的なものでも悪意のある攻撃でもなく、システムが想定していなかった「稀なエッジケース(境界条件)」によって引き起こされたソフトウェアの不具合であったとのことです。

シュワルツ氏は、この不具合は既に修正済みであり、問題のトランザクション自体は失敗しているため、ユーザーの資金が失われた事実は一切ないと強調しました。


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