仮想通貨市場は9月5日午後6時45分頃より暴落しており、時価総額は本稿執筆時点(日本時間、午前9時59分)で16%程吐き出しました(第1図)。主要通貨は軒並み2桁台の下落率を記録しており、9月5日始値よりビットコイン(BTC)は-13%、イーサリアム(ETH)は-22%、リップル(XRP)は-15%となっております。

9月1日のストレステストでイーサリアムとリップルより多い取引処理量を実現し、価格が上昇したビットコインキャッシュも5日の始値より19%下落しており、1日の上昇を帳消しにしております。

5日からの下落により、BTCの対ドル相場は4月1日安値(6427ドル)のサポートラインを割り込みました。相場はこれまで同水準と6月29日安値(5774ドル)の間で反発する傾向にあり、8月中旬より堅調に上値を伸ばしていたBTCは再び底値圏に突入したと言えそうです(第2図)。

 

【第1図:仮想通貨市場時価総額チャート】

出所:CoinMarketCapより作成

 

【第2図:BTC対ドルチャート】

出所:Bloombergより作成

 

今回の下落の原因としては、ゴールドマンサックスが仮想通貨トレーディングデスクの創設を保留するという報道がネガティブ視された可能性が指摘されます。

現在は市場の規制が明確でないことから、トレーディングデスク創設の優先順位を下げたことが考えられ、短期的には仮想通貨カストディーサービス開始に焦点を当てる方向性にシフトしたようです。

 

 

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